名鉄、点検作業にアシストスーツ活用--高所作業の負担軽減
名古屋鉄道は、鉄道車両の上部に設置されているパンダグラフの日常検査において、アシストスーツ「マッスルスーツ Soft-Power EASY-LIFT(ソフトパワーイージーリフト)」(税込価格:2万2000円)、「マッスルスーツ HARNESS PLUS(ハーネスプラス)」(同:1万5950円)を試験導入する。東京理科大学発スタートアップであるイノフィスが11月22日に発表した。 パンタグラフは、フルハーネス安全帯を付け車両に上り長時間中腰姿勢のまま点検するため、身体的に負担の大きい作業になるとのこと。作業員の平均年齢も高く、アシストスーツのような身体的負担を軽減するアイテムによる職場環境の整備が求められていた。名古屋鉄道では、「『中腰の姿勢が辛い』という作業員の声に対し、これまで対応に苦慮していたが、新しい技術の導入により解決につながることを期待している」とコメントした。 試験導入したソフトパワーイージーリフトは、補助力はそのままイノフィス史上最安値で販売するもの。腰部の負担を33%軽減し、本体重量も310gで軽く動きやすいという特徴を持つ。ハーネスプラスはフルハーネス安全帯に取り付けて使用する高所作業向けのアシストスーツ。配筋工事などの長時間の中腰作業や、建設資材運搬時などの腰の負担を軽減する。本体重量は210gで、軽量化も実現している。 試験導入による機能性の実地テストの結果を踏まえ、今後は本格導入が予定されており、作業員の快適な作業環境づくりを推進していくという。