人を動かすコミュニケーションスキル。心理学的トリックを使った話し方10選
8. たびたび顔を合わせる
誰かと信頼関係を築こうとするときは、「親近感」を利用すると、相手を信用させることができます。 親近感とは、いつも見慣れている人に対する親しみの感情のことで、相手の生活の中に「存在」していればいるほど、相手は親しみを感じ、信頼する可能性が高くなります。 たとえば、ある授業で4人の女性が生徒を装うという実験が行われました。 彼女たちはほかの生徒と一切交流することなく、ただ授業に出席しただけです。4人が出席した回数はそれぞれ異なります。 その後、学期末に他の生徒たちに写真を見せて意見を聞いたところ、もっとも多く授業に出席した女性、つまりもっとも「存在」していた女性は、誰とも話をしていないにもかかわらず、ほかの3人より高いレベルの親近感を感じさせました。
9. 他人を褒めるとその褒め言葉が自分に返ってくる
もっとも巧妙な心理的トリックの1つに、「自発的特性転移」があります。 一言で言えば、他人に対して使う形容詞で自分も周囲から見られる傾向があるということです。 ですから、もし誰かに自分を賢いと思ってもらいたければ、他人を賢いと褒めましょう。 自信に満ちていると思われたいなら、あるいは魅力的だと思われたいなら、他人をそのような言葉を使って褒めてください。 そのうちに、他人を褒めた言葉そのもので自分も褒められるようになります。 同じことはネガティブな形でも効果を発揮することに留意しましょう。 毎日他人を侮辱しながら不機嫌に過ごしていると、自分も周囲から非常に否定的に見られることになるかもしれません。
10. さりげなく相手の身体に触る
誰かに影響を与えたいときは、サブリミナルタッチを試してみましょう。 サブリミナルタッチとは、誰かとやり取りしているときに、さりげなく相手と触れ合うことです。 相手の腕や肩に軽く触れるだけで、相手は瞬時にこちらに好感を抱くことが分かっています。 このアドバイスは、デートや恋愛の文脈でよく耳にしますが、ポジティブな印象を与えたいときには、いつでも強力な心理的トリックとなります。 たとえば、ミシシッピ大学とロードス大学が行った研究によると、レストランでウェイトレスは客に軽く触れただけで、かなり多くのチップを受け取ったことがわかっています。 上記にご紹介した心理的トリックを使うと、有利に物事を運ぶことができます。ただし、他人も同じようなトリックを使っている可能性があります。 ──2022年10月12日の記事を再編集のうえ、再掲しています。 訳: 春野ユリ Source: Psychologist World, YouTube, Duke Fuqua, Program On Negotiation, Springer Open, Wired, Science Direct, APA PsycNet, Sage Journals
ライフハッカー・ジャパン編集部