人を動かすコミュニケーションスキル。心理学的トリックを使った話し方10選
5. 希少性をほのめかす
希少性の原理は、日常的に遭遇するわかりやすい心理的トリックのもっとも一般的な例の1つです。 時間や数に限りがあることを約束する広告は、希少性の効果を利用しています。 この仕組みは簡単に理解できます。 人は、希少性が高いものに価値を見出す傾向があります。 ある機会が短期間しか存在しない、あるいは供給が限られていると言われると、逃すことへの恐怖(FOMO)に囚われ、ほとんど本能的にその恐怖を避けたくなります。 この心理的トリックは製品のマーケティングにもっとも有効ですが、別のことにも使えます。 例えば、誰かと一緒に過ごしたいとき、「スケジュールが混んでいてこの日時以外では難しい」とほのめかすことで、相手をその気にさせることができます。
6. 自信ありげに堂々と話す
話すときは語彙の選択に気を配ることで、相手にどのように受け取られるか、そして、相手がどれだけこちらが望む通りに動いてくれるかが決まります。 私たちは話すときに、「~と思います」とか「100%の確信はありませんが...」といった言葉を使って、無意識に「ヘッジ」をかけていることがあるかと思います。 しかし、これは相手にこちらの話を疑う余地を与えてしまい、信頼できない人間だと思わせてしまうのです。 一方、「私にはわかっています」とか「私には確信があります」などの自信に満ちた表現を使うと、たとえ話す内容は同じでも、こちらの主張を権威あるものに感じさせることができます。 つまり、発言に疑わしいところがあっても、自信ありげに堂々と発言すると、信用される傾向が強くなります。
7. 相手に名前で呼びかけながら話す
相手の注意が自分から逸れていると感じるときや、周りで何が起こっていてもこちらの話に集中していて欲しいときは、会話をしながら相手に名前で呼びかけましょう。 自分の名前を聞くことで「カクテルパーティー効果」が発揮されることが科学的に実証されています。 人間は何か関心を引くことを耳にすると、本能的にほかのすべての刺激を排除してしまう性質があり、自分の名前を耳にするとこの効果が見事に発揮されます。 そのため、営業担当者は通常、相手の名前を頻繁に繰り返しながら売り込みをするように訓練されているのです。 この簡単なテクニックを使えば、こちらが話している間、相手はこちらに注意を払い、関心を寄せていると感じるでしょう。 相手は、なぜその会話をこんなによく覚えているのか、こちらが話している間、部屋にいるほかの人たちになぜ気がつかなかったのか、まるでわからないかもしれません。