ジャニーズの深刻な「スポンサー離れ」 原因は東山紀之新社長の就任記者会見にあった 影響はCMだけでなく「番組」に及ぶ恐れも
残りの大半の企業は選択肢を選ばず、空欄。夏の時点では、CM契約について明確な方針を示したのは1社もないことになる。 アンケートでは他に、こんな質問も設けた。 「今回の性加害問題を受け、所属タレントをCMに起用する場合、自社の企業イメージにはどのような影響が及ぶか」 これについても過半数は無回答だったが、イメージが「悪くなる」を8社が選んだ。「変わらない」は6社で「良くなる」は0社。 さらに、性加害問題の責任の所在を複数回答可で尋ねた。 すると、最多は「故ジャニー喜多川前社長」で8社が選択した一方、「現経営層」や「報道機関」を挙げた企業もあった。 自由記述欄も設けたが、多くは「無回答」「非回答」「未回答」「回答を控える」「回答する立場にない」。その一方で、具体的なコメントを書き入れた企業も少数ながら存在した。その一つ、日本生命保険はこんな回答を寄せている。 「性加害に関する問題について、到底許される行為ではないと強く感じており、被害者の方々に寄り添った調査・対応が優先されるべきと考えている」
▽会見に違和感、潮目が変化 9月7日のジャニーズ事務所による記者会見は、こうした大手企業の意識を一変させた。 記者会見で明らかにされたポイントを改めてまとめると次のようになる。 ・ジャニー喜多川元社長による性加害を事実と認め、謝罪 ・藤島氏が5日付で社長を辞任し、後任に所属タレントの東山氏が就任 ・藤島氏は代表取締役にとどまり、性加害を受けた元所属タレントらの補償に取り組む ・社名は維持 ・藤島氏が100%保有する事務所の株式については今後検討 ・東山氏は、喜多川氏と姉の藤島メリー泰子氏を「絶対的な存在」と認識 ・東山氏は性加害について「うわさとして聞いていたが、直接被害を聞いたことはなかった」 この日、あるスポンサー企業に取材したところ、担当者は違和感があると話した。 「社名変更を含め、もっと厳しい内容が出てくると思っていた。普通の企業の常識では考えられない対応だ」