木琴や顕微鏡、学校備品売ります 中能登町、フリマアプリで秋からに
●売り上げは次の備品購入に 中能登町は今秋から、フリーマーケットアプリ「メルカリ」で、小中学校で不要になった楽器や備品を販売する。自治体の備品をメルカリで販売する取り組みは石川県内で初めて。従来は学校の統廃合や規格の変更で使われなくなった備品を廃棄処分していたが、フリマアプリに出品することで処分費の削減に加え、売上金を次に必要な備品の購入費に充てる。 町役場の旧鹿西庁舎などには、小中学校の統廃合や児童生徒数の減少で余った備品、耐用年数の超えた物品などが保管されている。いずれも町の所有物で、メルカリには木琴やアコーディオン、顕微鏡、1人用トランポリンなどの出品を想定している。 町教委では2年に1度、不要になった備品の廃棄処分を行っている。処分費がかかり、経費削減策を検討する中、メルカリに備品を出品する自治体があることを知った。廃棄品の再利用で、環境保全にもつながるとみている。 町教委によると、事業者が出品できるサービス「メルカリShops」では、愛知県や神奈川県鎌倉市、熊本市など23の自治体が備品を販売しているという。売上金は備品購入費のほか、新たな教育基金を設立し、積み立てる案を検討している。 町は月内に、メルカリ側と契約を結んだ後、出品する学校備品を決める。シールを剝がすなど、きれいにした上で、今秋にも販売を始める計画だ。 19日開かれた町議会教育民生常任委員会で、町教委側が報告した。町教委学校教育課の担当者は「児童生徒が環境保全について考えるきっかけにもなればいい」と話した。