【新NISA・国の裏側】越智隆雄衆議院議員「制度改悪あるか」「日本株限定NISAは」「高齢者無視か」
越智さんはNISAを「みなさんの習慣にしたい」と話す。 「昭和の新入社員は必ず生命保険に入ったものです。そんな感覚で、NISAを通してのつみたて投資が国民のスタンダードになってほしい。 つみたてNISA時代の非課税期間『20年限定』を新NISAで恒久化したのも、NISAが社会のインフラであることを国民にわかってもらうためです。 それを時限措置に戻すなんて考えられません」 と、制度改悪への疑念を一蹴した。 ■高齢者×NISA 新NISAを利用しない理由として「年齢」を挙げる人は少なくないが、高齢者は無視なのか。 「私は今、60歳です。平均寿命から逆算しても、あと20年以上あります。若い人と同じような長期投資はできなくても、少なくとも『つみたて・分散』が味方をしてくれます。 私もNISAで毎月つみたて投資をしています。60歳、70歳でも余裕のある人は成長投資枠ですよ!」 越智さんが尊敬する政治家の一人に昭和後期の繁栄をリードした政治家、福田赳夫元首相がいる。祖父だ。父は越智通雄元経済企画庁長官、福田康夫元首相は叔父。越智さんは政界のサラブレッド。 「小さい頃から祖父に憧れ、いつかは政治家になりたいと思っていました。企業人として民間で勤め、50代で政治の世界へ進もうと、もともとは考えていました」 ■銀行から証券へ 越智さんの最初の勤め先は住友銀行(現三井住友銀行)。1986年に入行して支店で3年勤めたあと、2年間のフランス留学を経て、証券業務に携わった。 「帰国後の日本は金融自由化がはじまり、銀行と証券の垣根が低くなりつつある時代でした。証券子会社の住友キャピタル証券設立に準備段階から加わり、1999年に大和証券SMBCという新会社をつくりました。そこでは資本市場第一部次長として働きました」 越智さんが人生プランの前倒しをしたのが1990年代後半。 「1997年にアジア通貨危機が発生し、日本でも不良債権問題が金融システムを揺るがした時期です。石原伸晃さんや渡辺喜美さんたち『政策新人類』の活躍を見て、さっさと政治へ行こうと」