猛暑のマニラで「7人組アイドル」を結成!Fカップでバズり中の「元SKE48」が綴る「フィリピン」で過ごした青春時代
---------- 日本には少なくとも8000人以上、女性の「アイドル」がいるといわれている。しかし、ここまで変わった経験をしてきたアイドルはこの人くらいだろう──。 【写真】バズりまくった「Fカップ」の美ボディ 五十嵐早香(22歳)。名古屋を拠点に活動するSKE48を2022年に卒業し、現在はタレントとして活動している。最近では「Fカップあるのにグラビアやらせてもらえない女」として、SNSでバズったのを覚えている人もいるだろう。 実は彼女には「意外な過去」があった。12歳からフィリピンに住み、現地でアイドルグループを結成。自宅があったバギオとマニラをバスで7時間かけて行き来する日々がはじまった(連載第3回)。 ---------- 連載第1回『「Fカップ」でバズった「元SKE48」破天荒アイドルが明かす「衝撃の幼少期」』
ガスの臭いに混ざって香る「下水の臭い」
周りが騒がしくなり、目が覚めるとマニラに到着していた。 何度かサービスエリアに停車していたはずだが、一度も起きることなく眠っていた自分に驚いた。 寝起きでフラフラとバスを降りるとそこはガスの臭いが充満し、朝の6時とは思えないほどうるさくて暑かった。 蒸し暑くて引くほどの人混み、ガスの臭いに混ざって香る下水の臭い、たまにちらちら見えるネズミ達が寝起きの私にボディブローをかましてきてクラっとしたが、おかげで目が覚めた。 ここはフィリピンで最も都会な場所であり、治安が悪い場所だ。私が住んでいたバギオとは比べ物にならないほどの人口密度だった。 バス停を出ると「タクスィータクスィー」と言いながら無数のフィリピン人に囲まれ、怯えていると1人の女の子から声をかけられた。 「はやかでしょ?」 振り向くと、茶髪で肩につくくらいの長めのショートヘアで、167センチくらいのフィリピンでは目立つほど背の高い女の子がこちらに向かってきた。
マニラの「ジープニー」は危険度が桁違い
彼女はそう英語で問いかけて、私がほぼ返事をし終わる前に腕を掴んでせかせかと歩き出した。可愛らしい服装とは裏腹に、堂々としていて男らしいその行動に少しびっくりしたが、とてもかっこよかった。 そして彼女は再び英語で話し始めた。 「あたしヤナっていうの、よろしくね! 今からジープニーで移動してみんなと合流するから。」 ジープニーとはフィリピンでの主な交通手段であり、バスのようなものだ。どこからでも手をあげて乗車することができるが、日本のバスのように時刻設定など存在しないので運が悪ければ長い時間待たなければいけない。 行先だけが側面に書かれており、目的地にはジープニーを乗り換えながら行くこともある。 観光客や外国人にとってジープニーの乗り換えは困難であり、そもそも盗難被害がよくあったりと安全の保証が無いので、現地の人達が主に利用している。 私もバギオではジープニーを利用していたが、マニラのジープニーは危険度が桁違いなのでほとんど利用したことがなかった。 ジープニーが見つからなければタクシーを利用すると言われたので、必死に見つからないことを祈っていたが、呆気なくジープニーは私達の前に停車してしまった。 先に乗ってと言われたので、私はリュックを強く抱き締めながら覚悟を決めた。