熊本国際化センターが贈った赤白帽をかぶるトテア村の小学校の子どもたち＝9月中旬、カンボジア（同センター提供）

　熊本県内の小学校から集められた約550個の赤白帽が海を渡り、カンボジアの小学校へ届けられた。長年、同国で教育支援などに携わる熊本国際化センターが企画。理事長の谷川政敏さん（73）＝熊本市西区＝は「体育の授業に役立ててほしい」と話している。 　赤白帽は、玉名市と熊本市の29小学校を今春卒業した子どもたちから集めた。9月中旬、谷川さんが同国シェムリアップ州、トテア村の小学校（児童数約230人）を訪ねて子どもたちに手渡すと、早速帽子をかぶって鬼ごっこをしていたという。帽子は、ほかの村の小学校にも贈った。 　現地の小学校には体育の授業や運動会がなく、谷川さんらは体育の普及を試みている。今後も支援を続ける計画で、会では協力者を募る。現地への発送費用約10万円を負担したという谷川さんは、「個人の力には限界がある。企業の支援があるとうれしい」と話している。（石井颯悟）