灘坊港、中国初のカーボンゼロ排出港に認定
【東方新報】中国・山東省(Shandong)に属す国有企業「山東省港口集団(Shandong Port Group)」の子会社「渤海湾港口集団(Bohaiwan Gangkou Group)」が管理する「灘坊港(Weifang Port)」は、中国初の「CO2ゼロ排出港」となったと発表した。交通部の下部企業「中国船級社認証(CCSC)」は今週初め、「灘坊港」にカーボンニュートラル認証を与えた。 CCSCの紹介によると、「灘坊港」のカーボンニュートラルは、風力発電施設の建設、水素燃料自動車の使用、電気エネルギー代替の推進、主要業務の自動化など、排出削減対策の組み合わせにより実現され、CO2換算で9010.62メトリックトンのカーボンオフセットが達成されたとのことだ。これは、港湾全体としてカーボンニュートラルが達成された中国で初めてのケースだという。 海岸線が5382メートルある濰坊港は、豊富な風力および太陽光資源に恵まれている。同港は9月30日、陸上分散型風力発電プロジェクトを電力網に接続することに成功している。 同港の試算によると、この風力発電プロジェクトは、同量の電力を発電する従来の石炭火力発電所に換算して年間2万1000トンの標準炭が節約でき、環境に多大な恩恵をもたらすことになる。 また、同港は電気から水素を生成するプロジェクトも開始した。これは、港湾におけるグリーン水素の生産、輸送、貯蔵、利用を統合した中国初の実証プロジェクトとなり、年間500万キロワットアワーのグリーン電力が供給できるという。 「渤海湾港口集団」の説明では、「灘坊港」は現在すでに「狭義の意味でのCO2ゼロ排出港」を達成しているが、今後は港の上流・下流のパートナーと共に「広義の意味でのCO2ゼロ排出港」、すなわち港湾地域全体でのゼロ排出に取り組み、グリーン物流チェーンの確立を目指すとしている。(c)東方新報/AFPBB News ※「東方新報」は、1995年に日本で創刊された中国語の新聞です。