凱旋試合とあって、大注目を浴びた松山

◇２４日　米男子ゴルフ　ＺＯＺＯチャンピオンシップ第１日（千葉県印西市、アコーディアＧ習志野ＣＣ） 　パリ五輪で銅メダルを獲得した松山英樹（３２）＝レクサス＝が、１１カ月ぶりに日本での試合に登場。だが４バーディー、５ボギーの７１、１オーバーと精彩を欠き、５３位スタートとなった。首位までは８打差。国内ツアー３勝（今季１勝）の木下稜介（３３）＝ハートランド＝ら４人が４アンダー、７位で日本勢最高位。７アンダーの首位は、ツアー１勝のテイラー・ムーア（米国）。 　　　　◇ 　「残念です」。報道陣に囲まれた松山は、ぽつりとつぶやいた。１１カ月ぶりの日本でのプレー、しかもゴルフファンを熱狂させたパリ五輪の凱旋（がいせん）試合とあって、スタートから多くのギャラリーに囲まれた。だが、立ち上がりからショットが定まらない。２ホール目の１１番でボギーが先行。１２番で上からの３メートルを沈めて初バーディーを決め、歓声に手を上げて応えたが、１４番で２つ目のボギーをたたくと、表情も硬くなった。 　後半に３番と４番を取り、「いいショット、いいパットを続けられて、きっかけができたかなと思った」と言う。ところが、伸ばしたいパー５の６番を逃し、ショット後にフィニッシュをしっかり取れなかったり、クラブを振り上げそうになるシーンも。「ショットもパットも、怒りがわいてくるくらいのものがあった」と振り返った。 　実戦は４週ぶりで、オフの３週間は１度しかコースに出なかった。体調も万全ではない。だが「それは関係ない。試合勘もあまり変わらなかった」という。「（日本での試合という）プレッシャーを力に変えないといけないと思っているが、変えられるほど今の自分の状態がよくない。たくさんのギャラリーの方に来ていただいてうれしかったが、自分のパフォーマンスがうまくいかなかった」と、歯がゆさを表した。 　とはいえ、過去にも首位まで８打差を追いついて優勝争いに持ち込んだことは、何度もあった。「３番、４番のようなプレーができれば、明日中に上位に近づくことはできる。そうなるように調整したい」。取材後は、周囲が暗くなるまで練習場に。信じるように語った言葉を、２日目に実現させる。