勝みなみが“虎”だらけのコースで7バーディ「去年は阪神のユニホームを着た人も…」
◇米国女子◇メイバンク選手権 初日(24日)◇クアラルンプールG&CC(マレーシア)◇6536yd(パー72) 【画像】勝みなみは阪神カラー(?)でプレー ティイングエリアに上がると、必ず冠スポンサーであるメイバンクの黄色いトラのマークが目に入る。プロ野球の阪神タイガースをこよなく愛する勝みなみは、「『おっ!』と思うんです」とひそかにテンションを上げている。なんだか勝手に親近感を抱きたくなるコースで7バーディ、1ボギーの「66」。6アンダー5位につけ、米ツアーでは初日2位だった4月のメジャー「シェブロン選手権」以来となるひと桁順位での滑り出しを決めた。 午前7時15分のトップスタートでもすでに暑いマレーシアで、出だし10番(パー5)から2連続バーディを先行した。13番ではティショットがカート道よりも右の急斜面へ。木の下を通そうとした2打目も、思ったより低く出てカート道に転がった。ラフから50ydほど残った3打目は砲台グリーンの手前側をギリギリでキャッチし、ピン下1mにつくスーパーショット。「ホントは奥のスロープを使って戻そうとしたら…。ラッキーでした」と笑うスーパーセーブになった。
3連続バーディで折り返すと、さらに2バーディを追加した終盤にもピンチがあった。ティショットを大きく左に曲げた6番はグリーン右ラフからのアプローチ。「でも、今までにないくらいイメージが出たんです。自信がすごくあった」。ピンより大きく右を向いて打ち出した寄せは、土手の上から下り傾斜のフックラインを走ってピタリとついた。「ラフだし、難しい状況。不思議でした。逆に8番(パー3)は全然イメージ出なかったけど…」。右手前から寄せが大きくショートして唯一のボギーを喫したホールを引き合いに出して笑う。 ポイントランキング81位から、80位までの来季シード権はもちろん、60位までの最終戦(CMEグループ ツアー選手権)進出を狙う状況で伸ばし合いに加わることができた。後半5番(パー5)、最終9番でも見事なセカンドからチャンスを作ったが、いずれも2.5mほどのバーディパットを決めきれなかったことは悔しいが、パッティングの打ちミスではなかったから引きずる気配もない。
当地では1年前も最終日に上位争いに加わって17位だった。「(相性の良さが)あるのかもしれないですね。去年も日本の野球のウェアを着てる人がたくさんいたんです。阪神のを着てる人も一人いました」。ことしも縦縞のユニホームを見つけたら、さらなるテンションアップ間違いなしだ。(マレーシア・クアラルンプール/亀山泰宏)