汚物まみれのトイレに絶望→7年後に開発した”飾れる簡易トイレ”ようやく可視化された災害時のトイレ問題 能登半島地震・半年
RKB毎日放送
元日に最大震度7を観測した能登半島地震から半年。 断水が続いたことで、被災地は深刻なトイレ不足に陥りました。 【写真で見る】災害時のトイレ問題 震災を体験した人が「盲点」だと訴える災害時のトイレ問題。問題の深刻さがようやく認識され、自治体だけでなく企業からもアクションがおきています。 ■トイレ不足は命にかかわる 元日に石川県などを襲った能登半島地震。 多くの人が避難生活を余儀なくされましたが、大きな問題となったのが「トイレ」でした。 被災地では水道管が破裂した影響で断水が発生。広い範囲で深刻な「トイレ不足」となったのです。 トイレ不足の問題は感染症だけでなく、水分補給を控えることでエコノミークラス症候群を引き起こすおそれがあり、命を落とすことにつながりかねません ■「全部まき散らされた」排泄物の袋 パッカー車で破裂 避難者 「水が流れないとだんだんと排泄物が溢れてきてしまってそれもちょっと大変でした。」 避難者 「ごみを集めるパッカー車に排泄物の袋を入れたら破裂してしまって、全部そこにまき散らされて」 ■簡易トイレの備蓄 6倍に 能登半島地震を受け、自治体でも対策が進められています。 福岡市地域防災課 小川末男 課長 「この一帯が簡易トイレに関する付属品も含めたところの保管場所になっています」 福岡市は今年5月に防災計画を修正。 簡易トイレの備蓄を、これまでの6倍近くにのぼる300台以上に増やすことを決めました。 福岡市地域防災課 小川末男 課長 「中を見て頂きますとこういう形で便座と手すりのアームがセットになっています」 便座は1回ごとに袋を取り換えなくて済むように50回分をセットすることができます。 ■ボタンを押して1分半→排泄物を密閉 ボタンを押すと排泄物が入った袋を自動でラッピングします。 福岡市地域防災課 小川末男 課長 「この中でフィルムを下のほうに吊り下げて、中間部分で熱によってフィルムを圧着している状態になっています」 およそ1分半で密閉されたごみ袋が下から出てきました。