若い世代のニーズにも配慮を 三重・大台町の報徳診療所あり方検討委
答申案、3回目の議論
三重県多気郡大台町江馬の町営の報徳診療所の今後について話し合う第3回の「あり方検討委員会」(委員長=山本憲彦・三重大学病院総合診療科教授、11人)が14日午後3時から町役場であり、具体的な答申書案についての議論が行われた。 同診療所は入院病床があった町立報徳病院が前身で、2015(平成27)年に入院施設のない診療所として開設。宮川地域には報徳診療所と同診療所の出張所的な大杉谷診療所(久豆)しかなく、現在は常勤医師2人と非常勤医師2人(眼科、整形外科)、看護師8人など職員24人が、へき地医療を支えている。 同検討委は受診者数の減少が続く中、どういう形で維持していくかを協議するもので、7月と9月に実施されてきた。 3回目となったこの日は事務局側が示した答申案についての議論が行われ、委員からは盛り込むべき文言や表現などの提案がなされた。 答申案では、地域における診療所の役割に関することとして▶持続可能な医療の提供▶一次医療を担う▶高齢者ニーズに応じた医療提供──の三つが盛り込まれた。 これに対し、委員からは「県立昴学園高校の生徒など若い世代もいる。『高齢者ニーズ』と高齢者に文言を絞る必要はないのでは」という指摘があった。 他にも、在宅医療に重点を置く場合の各関係機関の連携や職員体制などについても話し合われた。