「錦鯉・渡辺が電車の中で」アキラ100%の芸名誕生秘話と封印した「お盆芸」を5年ぶりに解禁しブレイクした人生の分岐点
結局その年はダメだったんですけど、ひとりのスタッフさんが「いいね!」と気に入ってくださって。翌年もオーディションに行ったら、同じスタッフさんがたまたまいらして覚えていてくださったんです。「去年、裸の芸をやった人ですよね、あれの新しいのはないですか?」と言ってくださったのですが、手持ちはありませんでした。その年は別のネタを持っていっていたんです。前の年にオーディションに通らなかったから、もうお盆芸はダメだと思ってしまったんですよね。
でも、どうしてもチャンスがほしいと思って、「新しいネタを作ってくるので、もう一度見てもらえませんか」と粘ったら、そのスタッフさんが「来週またあるから、持ってきて」と言ってくださいました。そのあと1週間いろいろなネタを考えて、最終的に「丸腰刑事(デカ)」という刑事コントに作り直して持っていって、2015年お正月の「山-1グランプリ」に出演させてもらいました。 ── 粘ってよかったですね。 アキラ100%さん:あのオーディションに呼ばれなかったら裸のネタはやっていないですし、あのスタッフさんが覚えてくださっていなければ2年目はやらなかった。運に運が重なった感じです。「これ、テレビに出してもらえるんだな」と僕もびっくりしましたね。
■芸名・アキラ100%「何それ」と最初は笑い飛ばしたが ──「アキラ100%」という芸名はピンになってからつけられたのですか。 アキラ100%さん:そうです。コンビを解散してしばらくは本名の「大橋彰」のまま活動していたのですが、「インパクトのある芸名がほしい」と思って。37、8歳のころですね。まだお盆芸でテレビに出る前のことです。 同じ事務所の錦鯉の渡辺くんと電車でたまたま一緒になったとき、「芸名をつけたいんだよね」という話になって。「ユースケ・サンタマリアさんとかダイヤモンド☆ユカイさんみたいな、名前に何かをくっつけたキャッチーな芸名がいいんだよね」と話したら、「アキラ100%ってどうですか」と提案してくれたんです。そのときは、「何それ!」と2人でゲラゲラ笑って終わったのですが、それから何日か自分でいろいろ考えてみても「アキラ100%」の衝撃を超えられなかったんですよね。