「ボール5個分ぐらい揺れた」ガンバGK一森純が思う、最も強烈なシュートの持ち主は?「数分間で人生が変わった」試合、濱家イジリも
「松本はすごく印象的。これがプロのアウェーかと」
JFLからJ3、J2、J1とステップアップし、現在はガンバ大阪のゴールを守る、一森純に迫る特別インタビュー。全3回の中編では、印象に残っているシーンを振り返ってくれた。 【画像】セルジオ越後、小野伸二、大久保嘉人、中村憲剛ら28名が厳選した「J歴代ベスト11」を一挙公開! ――◆――◆―― 現在33歳の一森は、セレッソ大阪ユース、関西学院大学を経て、当時JFLのレノファ山口に加入すると、1年目から正GKとして活躍。以降、ファジアーノ岡山、G大阪、期限付き移籍で横浜F・マリノスと活躍の場を変えながら、各カテゴリーで戦ってきた。 試合数は200を超えるなか、最も印象に残っているのは、山口での2年目に当たる2015年の「J2昇格を決めた試合」だという。 「前半戦はぶっちぎり首位で、2位との勝点差がとてつもないぐらい開いていたんです。だけど、FC町田ゼルビアに追いつかれて最終節まで行った時に、ガイナーレ鳥取に1点リードされていて、このまま行けば昇格できない状況だったところ、ラストプレーでゴールを決めたんですよ。それで昇格が決まった時はすごかったですね。とてつもないことやってのけたんやなというのがすごく印象的です。あの数分間で人生も変わりました」 最も印象的なアウェースタジアムは、松本山雅FCのアルウィンと回答。Jリーグ屈指の熱量を誇る松本の大応援は、相手選手からしてみれば、重圧でしかないようだ。 「すごいアウェー感を感じたのは初めてだったので。松本のスタジアムはすごく印象的かな。J2に上がって、これがプロのアウェーかと感じたのが松本でした」
「濱家さんに失礼極まりないですね。ひすたらイジられる」
何万本とシュートを受けてきたGKとして思う、シュートが最も強烈な選手には、自身がプロに入る前、2008年にC大阪に在籍していたブラジル人ストライカーの名を挙げた。 「昔セレッソにいたカレカって分かりますか? ユースの時に受けたんですけど、ブレ球でボール5個分ぐらい揺れましたね。やばかったですね」 さらに、最もキャラが濃いチームメイトは、しばらく考えた後、横浜で共闘した松原健をチョイス。一部のファンの間で似ていると話題の「かまいたち」濱家隆一さんを絡めたエピソードも披露した。 「あいつAB型です。懐に入ってき方が上手いし、生意気なくせに絶妙に気を遣えるところがちょっと憎めないです。『濱家さんに似てる』ってマツケンが言い出したんですよ。濱家さんに失礼極まりないですね。ひすたらイジられるっていう」 数々のビッグセーブでチームを救ってきた一森だが、J1でのタイトル獲得はまだない。就任2年目のダニエル・ポヤトス監督のもと好調のガンバで、より印象的なシーンを作り出せるか。 取材・構成●有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)