志の高さを感じさせたサッカーW杯アジア2次予選、6戦全勝無失点に文句なし 清雲栄純氏
サッカーの日本代表は11日、2026年ワールドカップ(W杯)アジア2次予選の最終戦でシリアに5―0で勝利を収めた。最終予選進出へ必死だったシリア相手の完勝は評価できる。前半22分までに勝利を決定付ける3点差とした後に停滞こそした。しかし、すでに最終予選進出を決めていた中で終盤に畳みかけたのは、目標を世界一に置く志の高さを感じさせてくれた。 【写真】前半に先制ゴールを決めた上田。鮮やかに頭で合わせた 選手層の厚みは頼もしい。伊東純也(スタッド・ランス)と三笘薫(ブライトン)を欠く中、ポジションを争う堂安律(フライブルク)や中村敬斗(スタッド・ランス)らが存在感を発揮。特定の個人を不測の事態が襲っても、パフォーマンスを落とさなくなっている。 2次予選は6戦全勝。総得点24で無失点と文句のつけようがない。力量差が歴然としていても無失点はすばらしい。勝敗を大きく左右する先制点を許していないだけではない。大量リードの時間帯で集中力を切らさなかったところにも志の高さがうかがえた。 9月開幕の最終予選は格段にレベルが上がる。気持ちが高ぶるのは当然だ。ただ、主力の多くを占める欧州組にとって必要なのは、ようやく迎えるオフでの休養を含めたリフレッシュ。来季も各所属クラブでプレー機会を確保するために英気を養い、日本の成長へとつなげてもらいたい。(元日本代表コーチ)