マグロの赤身はイチゴ味? 大阪のホテルにトリックフード登場
お好み焼きや握り寿司などの人気料理に限りなく似せたスイーツ、トリックフードが大阪のホテルにお目見えし、ファミリー客らが見た目と味のギャップを楽しんでいる。本物らしい照りやしっとり感などの質感まで、いかにして再現するか。パテシエたちが工夫を凝らす。試食をすると、握り寿司の赤身マグロはイチゴ味だった。 【拡大写真付き】大阪ベイタワー開業「弁天町を大阪ベイエリアの玄関口に」
大阪名物「お好み焼き」「たこ焼き」をリアルに再現
アートホテル大阪ベイタワー(大阪市港区)の51階にある「スカイビュッフェ51」。大阪のお笑い精神をリスペクトし、トリックフードフェアと銘打ち、ジョークを効かせたトリックフードを独自に開発して提供している。 おなじみの人気定番メニューを、すべてスイーツの素材で再現。「お好み焼き」パンケーキ、「たこ焼き」シュークリーム、「から揚げ」サーターアンダギー、「焼き餃子」さつまいも餅、「握り寿司」和スイーツ、「巻き寿司」ロールケーキと、ぐいぐいいきたい「ビール」ゼリーの7種類だ。 スイーツを担当するパティシエ7人の共同プロジェクト。大阪人のこなもんソウルフード「お好み焼き」「たこ焼き」は、パンケーキやシュークリームに、チョコレートのソースと生クリームで作ったマヨネーズをたっぷり。華やぎを添えるカツオブシも、ホワイトチョコにココアパウダーをわずかに振って溶け込ませ、上品な淡い色合いで再現した。
「発想力が大事と学んだ」
パティシエたちの再現力は姿かたちにとどまらない。プロジェクト・リーダー格の後藤誉雄さんは「もっとも重視するのは、照りやしっとり感など、食材の質感。たとえば握り寿司の場合、マグロの赤身は透明な寒天ゼリーにイチゴの濃縮果汁をまぜて再現しています」と話す。 確かに寿司おけに鎮座するマグロの赤身は、しっとり照り輝き、食欲をそそる。試食すると、イチゴの味だった。 「日頃から発想力が大事と学んだ」と振り返る後藤さん。家族連れが「何これ?」と言い合いながら、見た目と味のギャップを楽しんでいる。フェアは来月31日まで開催。詳しくは同ホテルの公式サイトで。 (文責・岡村雅之/関西ライター名鑑)