インドネシア協会会長「2045年までに世界50位」 国籍変更選手急増も「彼らはルーツに戻りたい」
インドネシア・サッカー協会のエリック・トヒル会長(54)が24日までにロイター通信のインタビューに応じ、2026年W杯北中米大会出場と2045年までのFIFAランキング50位以内入りを目標と明かした。 インドネシアはオランダ領東インドだった1938年W杯フランス大会にアジア勢として初出場も、1945年の独立後は世界の舞台とは無縁。それでもアジア最大9枠の2026年W杯は、日本などと同じ最終予選C組で6チーム中3位につけている。かつてインテル・ミラノ(イタリア)の会長も務めた実業家のトヒル氏は「人口と国民のサッカー熱を考えれば、アジアのトップ9には入るはずだ」と出場に自信を示した。 現在の国民1人あたりの国内総生産(GDP)は約5000ドルで、FIFAランクも127位とあり「2045年までに世界のトップ50入りをしたい。その頃にはGDPも2万7000ドルから3万ドルになり、サッカーの質も上がっているはずだ」と表明。「我々は眠れる巨人と言われている。だからこそ改善するプログラムを作成しなければいけないし、政府の支援も、民間部門も、協会も重要だ」と力説した。 最近の代表チームは主にオランダ生まれのインドネシア系選手が急増し、強化が進んでいる。海外出身選手に国籍を変更させる事業を推進してきたトヒル氏は「海外在住の多くのインドネシア系の人たちが、このプロジェクトを信じてくれたのは幸いだ。我々はW杯出場権を獲得したいし、五輪出場権も獲得したい。だからこそ欧州でプレーする選手全員がこのプログラムを信じている」と強調。「彼らは自分のルーツに戻りたいのだ。父、母、祖父母にとって郷愁を感じるからだ。だからこそ、このプログラムを提供して夢を達成したい」と語った。 一方で、国内はフーリガン行為や八百長がはびこっており、「我々はリーグを正常化し、審判の向上のために日本協会と提携した。眠れる巨人をサッカーの世界地図上に引き上げるプログラムを継続していくつもりだ」と意欲を示した。