阪神西宮駅前に40階建てマンションと駅直結の図書館
兵庫県西宮市は、「阪神西宮駅北地区公民連携事業」の概要を公表した。デッキを通じて駅に接続する40階前後の住宅棟や、図書館棟、無電柱化、バスロータリーなどの整備を行なう。2031年12月竣工予定。 【この記事に関する別の画像を見る】 事業では、区画道路と公園機能の再編を目的とした土地区画整理事業、都市の玄関口にふさわしい空間創出と規制緩和による駅前拠点市街地の形成を目的とした地区計画、駅前の拠点性を高める都市機能の導入を目的とした市街地再開発事業を一体的に施行する。施行予定者は、土地区画整理事業が阪神電気鉄道、大阪ガス都市開発、市街地再開発事業が大阪ガス都市開発、阪急阪神不動産、NTT都市開発。 土地区画整理事業においては地区内を東西に貫く区画道路(2区間)を廃止し、大街区化による駅前敷地の一体的な利活用を推進。バス動線や歩行者動線を確保し、交通結節機能を改善する。 地区計画においては和上公園の規模縮小を補う広場空間や歩道状空地等、敷地内にオープンスペース(空地等)を確保し、安全でウォーカブルな駅前空間を創出する。また、建築物の高さ制限緩和のほか、空地等の確保に応じた容積率の緩和により駅前敷地の有効高度利用を促進する。 市街地再開発事業においては集客や賑わい創出に資する公共施設としての図書館整備について、国庫補助事業の活用と公民連携によるコスト縮減など、施設整備の効率化を図る。また、図書館の駅前立地による利便性向上と機能の充実とあわせ、省エネ・再エネの積極的導入により公共施設のZEB化を目指す。 図書館棟で求められることとして、駅前の公共施設として広場機能や緑化、交通結節点の機能向上、ウォーカブルな空間整備、新図書館として人と本との出会い、人と人とのコミュニティ、自身と向き合う落ち着いた場となること、学びの場となることを挙げ、人や目的に応じて自由に使うことができる公園のような施設づくりを目指す。 建物内部には大きな吹抜けを設け、その周りに書棚「本の幹」を設置。「『本の幹』を巡りながら自分の居場所を見つけだす」をコンセプトに、気軽に佇むことができる公園のような居場所となり、人と本との新たな出会いが生まれる空間とする。
Impress Watch,加藤綾