女性問題の市長とは「議論できない」岸和田市議会、本会議出席拒否の異例対応
岸和田市の永野耕平市長が政治活動で関わりがあった女性から性的関係をめぐって損害賠償を求める訴訟を起こされ、解決金を支払うことで和解した問題は、9日開会の12月定例会への出席を、市議会側が市長に求めないという異例の事態に発展した。議会側は、問題の説明が十分に果たされていないことを理由に「市長と議論することはできない」としつつ、議案の審議には応じている。 【写真】維新による除名処分回避の岸和田市長、無所属での続投表明「今後も市民のために尽くす」 「市長は当初、性的関係を否定していた。議会や市民に噓をついていた」「岸和田市のリーダーとしての資格を失っている」 この日午前の本会議では出席議員から、辞職を求める意見が続出。永野氏を離党勧告処分とした地域政党「大阪維新の会」の会派議員からも「市政を混乱させた」と厳しい指摘が出た。 議会側は臨時幹事長会議を開催。20日までの市議会定例会の会期中、本会議や委員会に永野氏の出席を求めないことを全会派一致で決定し、永野氏に申し入れ書を提出した。 市議会の烏野隆生議長は「(問題の)説明が不十分で、提案議案に関して、市長と議論することはできない」として事実上、永野氏の答弁を〝拒否〟。ただ、市長提出議案の審議には応じるとし、「生活に密着する議案もあり、審議は早急に進める」と述べた。午後の本会議では市長に代わって副市長が答弁に立った。 永野氏は「議案説明要員として誰に出席を求めるかは議会の判断。通常は私が出席して説明するところですので、戸惑いも感じている」とコメントした。 問題をめぐり、大阪維新の会は8日に永野氏の離党勧告処分を決め、3日付で提出されていた離党届を受理。永野氏は、除名処分を受けた場合に限り辞職するとしており、議会開会の直前に、改めて続投の意向を表明していた。