早大恩師が指令「有原よ、祐ちゃんと早大コンビでローテーションに入れ!」
今ドラフトの注目投手だった早大の有原航平は、横浜DeNA、広島、阪神、日ハムの4球団が1位指名で競合。抽選で日ハムの津田球団社長がクジを引き当てた。4球団が競合した2010年の斉藤佑樹に続き、またしても日ハムが早大から大物選手をゲットした。有原はドラフトの模様を東伏見の早大野球部寮内のテレビで、ロッテに1位指名された中村奨吾二塁手と共に「ドキドキしながら見ていました」という。 有原と中村は揃って室内練習場で早大の岡村猛監督に報告。その後、学内で会見に応じた。 「ほっとしました。4球団に指名していただきましたが、どこに行っても頑張ろうと思っていました。まだ早慶戦が残っているのでプロの実感はありませんが、日ハムは常に優勝争いをしていてファンが熱い素晴らしいチームだと思います。丈夫な体に生んでくれた両親、お世話になった人々に感謝したいです」 1m87cm、90キロの立派な体を詰襟の制服に包んだ有原は緊張した面持ちだった。 まだ11月1、2日に早慶戦を控えているため発言は慎重だったが、プロでは、どんな投手になりたいかと聞かれて「最後までしっかりと投げきれる投手に」と投手分業制に慣れた昨今の若者には珍しく先発完投型の投手として育ちたいと明言した。 広島・広陵時代には春夏の甲子園に出場。選抜ではベスト4に進んでいるが、早大の岡村監督は「大学の4年で体もできてきたが、それ以上に精神的に強くなった」という。 ストレートの最速は156キロ。変化球も多彩だ。 スピードボールで勝負したいのか?と聞かれると「速球は意識せず勝てるピッチャーになりたい」と哲学を語った。日ハムには162キロを投げる大谷翔平がいるが、「高校から活躍している凄いピッチャー。ライバル?自分自身ができることをしっかりとやっていきたい」と大きなことを言わず、気持ちを引き締めていた。 報道陣から「すぐにでもローテーションに入れる」という栗山監督の言葉を伝えられると「(栗山監督は)若い選手も使っている凄く熱い監督。僕は、まだまだコントロールにしても変化球にしても全体的にレベルアップをしていかねばなりませんが、最後まで試合を任せていただけるようなピッチャーになりたい」とも言った。