「汚され方ハンパない」「大便が壁に」「なぜか注射器が…」コンビニトイレが“地獄絵図”インバウンド客、酔っ払い、謎の高齢者…マナーが壊れた客にオーナー&従業員が悲鳴
現在国内に約5万7000店舗あるといわれているコンビニエンスストア。24時間営業のお店も多く、ときに急な尿意や便意に襲われた際の緊急の「トイレ」としても、とてもありがたい存在だ。だがこの「トイレ貸し出し」がオーナーや店員たちを苦しめている。コンビニトイレの現状を調査した。 〈画像〉「汚されることもイヤだけど…」コンビニオーナーが嘆くそれ以上のトイレでの迷惑行為とは…?
4回立て続けにトイレ掃除をしたバイト店員も
都内、とくに繁華街近くのコンビニは昼の間のみトイレを貸し出しをしていたり、そもそも貸し出し自体をしていない店舗も少なくはない。そんな中、トイレの貸し出し問題が深刻化しているのは観光地のコンビニだ。 「汚され方も、汚物もハンパないです」と嘆くのは、以前集英社オンラインでも取材したインバウンド客で溢れる大阪市日本橋の黒門市場近くのコンビニ店員だ。 「おそらく海外のお客様なんですが、便器の上にしゃがんで用を足すので、便器が靴跡などで汚れるんです。それも一人や二人じゃありません。また、大便が便器に付いてることもしょっちゅう。 便器内に収まってるのはまだ良い方で、なぜか床に落ちてたり、大便が壁についていたことも。また、せめてゴミ箱に捨ててくれたらいいのに、大便付きの男性用パンツや女性用ナプキンをこれ見よがしに床に捨てるのは勘弁してほしい。ある時は何用かはわかりませんが注射器が転がってることもありました」 ただし、コンビニのトイレ貸し出しを止めるのは店独自の判断ではできないようで、このコンビニでが最近、本部に窮状を訴えて貸し出しを中止したという。 また、年間を通して観光客の多い鎌倉周辺のコンビニでもトイレ貸し出しは平日のみで、土日祝日は休止している店舗が多い。JR鎌倉駅にほど近いコンビニ店員に聞いた。 「平日のみの貸し出しは4、5年前から始めました。2年前からは勝手にトイレに入られてしまうのを防ぐためにトイレのドアに暗証番号キーをつけて“事前にレジスタッフにお声掛けください”という注意書きを貼っています。水道代が月10万円以上になったこともあり、これらはすべて店の自腹ですからオーナーはきついと思います」 また、あまりにトイレ掃除が多かったことを苦にバイトを辞めたことがある20代の元店員にも話を聞いた。 「僕が働いていたのは都内の総武線沿いの某駅から近い店で、そこは24時間トイレを貸し出していました。ある時“トイレ汚れてますよ”ってお客さんに指摘されてトイレ掃除した後、その1時間後くらいに見回りに行ったらまた汚れてて、その日だけで4回立て続けにトイレ掃除をさせられました。 他人が汚したモノの臭いやビジュアル的なショックって、けっこうメンタルにくるんです。トイレ掃除しにきたわけじゃないのでってその日に辞めました。もうコンビニでは働きたくない。やるなら住宅地とか客層のいいところがいいですね」 とはいえ、住宅地の中にあるコンビニのトイレもまた、違う問題を抱えていた。大田区の閑静な住宅地内にあるコンビニでバイトする30代の主婦は言う。 「手をどうやって洗ったかわからないけど、床を水浸しにして出ていくとか、なんなら蛇口を閉めない人もいます。 あと、近くでマンション工事が始まった時はひどくて、工事業者の方が汚れた靴で入店してきて、店内だけでなくトイレの床も汚していくとか。あと、近所に住んでるお爺さんで、なぜか毎日のようにトイレに入りに来る方もいますね」 杉並区内のコンビニ店員も「近所のカラオケ店の客がこちらにトイレを借りに来て、大便を撒き散らしたりゲロで汚されたことがある」と嘆いた。また、汚されるだけでなく盗難被害に遭うことも。同区内の50代オーナーは「一番困るのはトイレットペーパーが盗まれることです。戸棚にしまってある補充分も盗まれるので、本当に辟易しています」