【大学トレンド】学べる「0円スポット」 学生参加型のユニークな大学ミュージアム
学生スタッフも活躍
KeMCoの展覧会のもう一つの特徴は、学生スタッフたちがそれぞれ独自の形で参加することです。「KeMCoM (ケムコム)」と呼ばれる学生スタッフは、学部や専攻、学年もばらばらですが、それぞれの専門知識を生かして企画を考えます。例えば「臥遊」展では、1階入り口に「プチ禅空間」のスペースを作ったり、作品解説のウェブアプリを制作したり、「禅」をテーマにZINE(ジン、自由な手法で制作する冊子)を制作したりといった具合。ZINEは企画編集はもちろん、製本まで手掛けています。 ほかにも学芸の仕事に興味がある学生がSNSを運用したり、ワークショップを企画したりするなど、運営をサポートしています。さまざまな形で学生たちが参加できるミュージアムになっているのです。 前出の本間さんは、KeMCoの活動を例に、大学や学部選びについて次のようにアドバイスします。 「オープンキャンパスで高校生たちと話したときに、学部選択に対するプレッシャーがものすごく大きいと感じました。でも学部を決めたとしても、大学では専門の学びだけに限られるわけではありません。特に本学は総合大学ですし、KeMCoのように、学部に関係なく、教員も学生もそれぞれのアイデアを試すことができる場所があります。ですから、あまり気負いすぎずに学部を決めてもいいと思います」 【施設概要】 慶應義塾ミュージアム・コモンズ(KeMCo) 場所:東京都港区三田 2-15-45 慶應義塾大学三田キャンパス東別館 開館時間:展覧会による 休館日:土曜、日曜、祝日 入館料:無料 <次回展覧会> 慶應義塾ミュージアム・コモンズ 新春展2024「龍の翔(かけ)る空き地 唐様前夜:林羅山とそのコミュニティ」 会期:2024年1月10日(水) ~2月9日(金)(土日休館) ※開催中、1月20日(土)と2月3日(土)は特別開館、1月22日(月)と2月5日(月)は臨時休館