「赤い彗星」東福岡が目指す4度目の頂点 柴田主将「強いヒガシのサッカーで全国制覇を成し遂げたい」【高校サッカー選手権福岡大会】
第103回全国高校サッカー選手権福岡大会は10日、福岡市博多区の博多の森陸上競技場で決勝が行われ、東福岡が東海大福岡を2―0で破り、3年ぶり23度目の全国切符を手にした。同選手権は12月28日に東京・国立競技場で開幕する。 ■「高校レベルの崩しじゃない」神村学園がスーパーゴール連発【動画】 強い「ヒガシ」が快勝で福岡の頂点に返り咲いた。東福岡は前半を無得点で終えたものの、後半15分にFW伊波樹生(3年)の右足シュートで先制。後半追加タイムには、途中出場のFW山口倫生(2年)が個人技を発揮してゴール右隅にたたき込んで試合を決定づけた。貴重な先制点を挙げた伊波は「味方からのパスを肩の力を抜いて冷静に決めることができた。みんながつないでくれたゴールだと思う」と、仲間たちと喜びを爆発させた。 サイド攻撃と堅守を武器として全国的に「赤い彗星(すいせい)」の異名で知られる東福岡だが、今年は春の県新人大会、6月の全国総体県予選ともに準決勝で敗退。昨年12月にコーチから昇格した同校OBの平岡道浩監督は選手たちに走攻守の基本を徹底させるとともに、フィジカル面とスタミナも強化。今大会は決勝を含む3戦いずれも複数得点をマークし、相手を無失点に封じた。平岡監督は「運動量も集中力も高くなった」と選手たちの成長を評価した。 高校年代最高峰の高円宮杯U―18(18歳以下)プレミアリーグ西地区に所属し、Jクラブのユースチームなどと高いレベルの試合を経験しているのも強みだ。「プレミアでは守備の時間が長く、そこからのカウンターの破壊力という部分はものすごく大事にしている」と平岡監督。この日の2点目も、堅い守備からのカウンターを山口が鮮やかに決めたゴールだった。 全国選手権では4度目の頂点を目指す。主将のDF柴田陽仁(3年)は「勝ってかぶとの緒を締めるという気持ちで戦い、小さい子たちがあこがれるような強いヒガシのサッカーで必ず全国制覇を成し遂げたい」と闘志を燃やした。(山崎清文)
西日本スポーツ