FC東京が執念ドローも首位陥落。初V呪縛をどう解放するか。「自分たちがやってきたことでしか結果はついてこない」
残りは各チームとも2試合。優勝争いは勝ち点64のマリノス、同63のFC東京、そして同60のアントラーズに絞られた。首位から陥落こそしたものの、12月7日の最終節でマリノスとの直接対決を残すFC東京は、連勝すれば自力で優勝を決められる位置につける。 むしろ優勝争いのプレッシャーとも戦いながら執念で勝ち点1を積み重ねたベルマーレ戦は呪縛を断ち切り、チームに前を向かせる意味でもドロー以上の価値があった。 「どんな結果になっても試合では課題が出る。それをみんなで分析して、トレーニングで改善しながら勝利を目指していくのが今年のサイクル。自分たちのやるべきことは変わらないし、自分たちがやってきたことでしか結果はついてこないと思っているので」 FC東京の窮地を救った森重は試合後も決して高ぶることなく、冷静沈着な視線を前へと向けた。キャプテンの東をして「本当に心強い」と言わしめる、今シーズンも全試合に先発している元日本代表のディフェンスリーダーが見せる一挙手一投足が、悲願を成就させるための羅針盤となる。 (文責・藤江直人/スポーツライター)