アサド大統領はロシアに“亡命” 政権崩壊も…統治の枠組み焦点に
日テレNEWS NNN
シリアの反政府勢力が首都ダマスカスを制圧し、アサド政権が崩壊しました。ロシアメディアはアサド大統領がモスクワに到着し ロシアへの亡命が認められたと伝えています。 シリアの反政府勢力は8日、首都ダマスカスを解放し、アサド政権を打倒したと宣言しました。親子2代でおよそ50年続いた独裁体制が崩壊した事をうけ人々は喜びに沸いています。 こうした中、ロシアのタス通信はアサド大統領と家族がモスクワに到着し人道的な配慮から、ロシアへの亡命が認められたと伝えました。 ダマスカスにあるアサド大統領の邸宅には市民らが押し入り、中にあった家具や調度品などが持ち去られる事態となったほか、圧政下で捕らえられていた人々も刑務所から解放されたということです。反政府勢力は、アサド政権の後ろ盾となってきたロシアがシリア国内においている海軍と空軍の基地について、安全を保証することでロシア側と合意したとされています。 今回、首都制圧の中心的な役割を果たした「シャーム解放機構」は、過激派組織に源流をくみアメリカなどからテロ組織に指定されています。また、アサド政権打倒にむけては、別の反政府勢力なども加わっていて、今後の統治にむけた権力の移行が平和裏に行われるかどうかが焦点となります。