2025年の節分は「2月2日」…日本の景気が良いという重要なサイン!?【解説:エコノミスト・宅森昭吉氏】
本連載では、約40年にわたり国内外の景気分析をしてきたエコノミスト・宅森昭吉氏が、景気を読み解くヒントとなる「身近な指標」を紹介します。今回は「節分の日付」と「景気局面」の意外な連動性をみていきましょう。
節分の日付は変動する
1985年から2020年の36年間にわたって、節分の日付は「2月3日」から動かなかった。そのため節分は2月3日だと思っている人もいるが、2025年の節分は「2月2日」になる。 節分とは、そもそも「季節を分ける」という意味で、本来は各季節の始まりである立春・立夏・立秋・立冬それぞれの前日を指すものだったが、現在では立春の前日の節分だけが残った。 立春の日付は変動する。立春は春分や秋分と同じで、二十四節気のひとつだ。二十四節気は、1年の太陽の黄道上の動きを24等分して約15日ごとの節気に分け、季節の目安としたものだ。地球が太陽のまわりを回るのに、正確には「約365.2422日(約365日と6時間弱)」かかっている。そのため、4年に一度うるう年を設けて日数を調整している。1年ごとに6時間弱ずつ遅くなる一方、うるう年には4年前より少し早くなる。 4年に一度のうるう年の仕組みでは、詳細にみると、400年で3日ほど増やしすぎてしまう。そのため、うるう年を400年で3回減らしている。2100年のような「100で割れる年」はうるう年にはせず、2000年のような「400で割り切れる年」はうるう年のままとすることになっている。 近年の節分では、豆まきを行うほかに、恵方巻を食べる風習も全国的なものとなった。124年ぶりに節分が2月2日となった2021年では、節分のニュース報道が多くなり、恵方巻も一段と注目されやすかった。 家計調査の二人以上世帯のデータをみると、恵方巻が主だとみられる「すし(弁当)」は、2021年の節分の日には1世帯あたり平均608円89銭が購入され、それまで最高だった2018年の節分の日(544円66銭)を上回り、初の600円台乗せとなった。