レバノン「第2のガザにしてはならない」、国連事務総長が懸念
[21日 ロイター] - 国連のグテレス事務総長は21日、レバノンに拠点を置くイスラム教シーア派組織ヒズボラとイスラエルとの間の緊張の高まりを深く懸念しているとし、国連平和維持部隊が事態の沈静化に努めていると述べた。 グテレス事務総長は記者団に対し「たった1つの軽率な行動や誤算で、想像を絶する大惨事が引き起こされる恐れがある」とし、「レバノンを第2のパレスチナ自治区ガザにしてはならない」と述べた。 国連はレバノン南部のイスラエルとの国境沿いに国連レバノン暫定軍(UNIFIL)のほか、武器を持たない国連休戦監視機関(UNTSO)を派遣し、紛争拡大の阻止に努めてきた。 グテレス事務総長は「国連の平和維持部隊は現地で緊張緩和と誤算防止に努めている」とし、「即時の緊張緩和が不可欠だ。軍事的な解決策はない」と述べた。 ただ、イラン国連代表部はこの日、ヒズボラにはイスラエルの攻撃から身を守る能力があるとし、イスラエルが「軽率な決断」を行えば、中東で紛争が拡大する恐れがあると警告した。