中屋トンネル捜索終了
国土交通省能登復興事務所は23日までに輪島市の国道249号中屋トンネル付近で行方不明となっていた復旧工事作業員の捜索を終了した。付近では土砂崩れや崩落が複数箇所で発生しており、同事務所は道路の啓開、復旧を急ぐ。ただ、安全確保には時間を要する見込みで、当初予定した25日のトンネル通行再開は絶望的とみられる。 同事務所は輪島市街地側に当たるトンネル北側の国道で土砂の撤去作業を進めており、23日午後までにトンネルから約2キロ離れた縄又町まで完了した。一方、門前地区側に当たるトンネル南側では道路の一部が崩落しており、復旧か迂回路の整備を検討する。 地震で被災したトンネルは、豪雨被害がなければ25日に地元車両と緊急車両に限って片側通行で再開し、年内に対面通行が可能になる見通しだった。同事務所の担当者は「開通にどの程度の時間がかかるかは精査中」とした。 復旧工事を受注していた安藤・間(東京)は、トンネル付近で死亡が確認された男性が社員であると発表した。同社広報と北陸地方整備局によると、男性は現場責任者で、状況を確認するため車でトンネルに向かったが、北側付近で土砂崩れに巻き込まれたとみられる。安否不明だった協力会社の作業員3人はいずれも救出された。