フェラーリ新型「12チリンドリ」はベルリネッタが5674万円、スパイダーは6241万円から! 自然吸気V12エンジンで勝負
フェラーリの新フラッグシップ、12チリンドリが日本に初上陸
2024年5月3日、北米フロリダ州マイアミにてワールドプレミアに供されたフェラーリの新型V12フラッグシップ、「12Cilindri(ドーディチ チリンドリ=12気筒)」が、大方の予想よりも早く、日本へと初上陸を果たしました。そして、この6月11日から3日間にわたり「Ferrari 12Cilindri Japan Premiere」と銘打った、招待顧客向けの初お披露目の場が設けられることになったのですが、それに先立つかたちで初日にプレス向けのプレゼンテーションの模様をお届けします。 【画像】フェラーリの発表会にふさわしい演出を見る(17枚)
12気筒であることを、堂々と車名に掲げたニューモデル
長年、フェラーリのフラッグシップとして君臨してきたV12ベルリネッタの最新版、そして「812スーパーファスト」に代わるニューモデルとなる「ドーディチ チリンドリ」は、直球ど真ん中の車名が示すとおり、フェラーリの伝統であり象徴でもあるV12エンジンを、なんらの電動アシストも介在することなく搭載した、きわめてピュアなスーパースポーツ。プレゼン会場においても、V12エンジンについてとうとうと語る開祖エンツォ・フェラーリの在りし日の映像を流し、その誇り高き血統を高らかに主張していた。 パワーユニットは、先代最終期のハードコアモデル「812コンペティツィオーネ」で試行された新機軸を盛り込んだという「F140HD」型65度V型12気筒6496cc。自然吸気ながら、830cv/9250rpmの最高出力と678Nm/7250rpmの最大トルクを発生するとともに、最高許容回転数はこれだけの大排気量の市販車用レシプロエンジンとしては異例ともいえる、じつに9500rpmという数値を示している。 トランスミッションは「SF90」で初採用された8速DCTを組み合わせ、多段化および変速スピードアップを図った結果、最高速度は340km/h、0-100km/h加速タイムは2.9秒という、量産フェラーリのフラッグシップに相応しいパフォーマンスを発揮するという。 いっぽうシャシーに目を移すと、アルミ製のスペースフレームは812シリーズからホイールベースを20mm短縮した新設計のものとされた。くわえて、エンジンと同じく812コンペティツィオーネで初試行された4輪独立操舵システムや、「296GTB」以来となる「ABS Evo」および「6Dセンサー」を採用したブレーキ・バイ・ワイヤシステム。そして、ドライブトレインやサスペンションを統合制御する「サイドスリップコントロール(SSC)8.0」などのダイナミクスコントロール機構も、最新スペックのものにアップデートされているとのことである。