保守分裂の和歌山2区…「政権とのパイプ」「裸一貫で」「クリーンなイメージない」「こういうことがまかり通る政治だめ」
世耕候補は立候補を表明した5日の記者会見で「(俊博氏は)足元にも及ばない大政治家だ」と持ち上げつつ、「政治経験が26年ある私を選んでいただけるか、新人を選ばれるのか。有権者の判断を仰ぐ」と述べた。
陣営関係者は「政治生命をかけた戦いになる。落選は許されない」と話す。
有権者は両候補の激突をどうみるのか。
衆院選で俊博氏、参院選では世耕候補を応援してきたという那智勝浦町の女性(74)は「正直、世耕さんには出馬してほしくなかった」と複雑な胸中を明かす。「紀伊半島の高速道路は、二階さんの力でめどがついた。地方に恩恵をもたらしてくれる候補を選びたい」と話す。
一方、県内には世耕候補が理事長を務める近畿大のキャンパスや付属中学・高校がある。有田市の会社役員の男性(89)は「近大関係の仕事でお世話になっている人は多く、党派は関係ない」と語る。
みなべ町の梅農家の男性(43)は「誰が勝っても、選挙後はノーサイドとなればいいが……」と話した。
他党の候補者は「政治とカネ」の問題を批判している。立憲民主党の新古祐子候補は15日、海南市で「今の政治にクリーンなイメージはない」と訴えた。共産党の楠本文郎候補はみなべ町で、「こういうことがまかり通るような政治ではだめだ」と呼びかけた。