タイヤに付いてる「謎のマーク」一体何なのか? 気になる「黄色い丸・赤い丸」の正体とは? めちゃ使える「活用法」があった!
「黄色い丸・赤い丸」なんのため?
タイヤの側面を見ると黄色や赤の「丸マーク」が付いていることがあります。 これは一体どのようなことを意味するのでしょうか。 【衝撃画像】「えっ…!」これは「アウトー!」 超危険なタイヤの画像を見る!(20枚)
まず黄色のマークは「軽点マーク」といい、タイヤの一番軽い部分を指しています。 タイヤは丸い形をしているのに、重い部分や軽い部分ができることを疑問に思われるかもしれません。 タイヤを作る過程では、100種類以上のさまざまな素材の配合を行いますが、正しく問題なく作られていても100%均一に作るのは難しく、部分によって微妙に配合の差が出て、外径などにわずかな差が生じるのです。 さらにタイヤの個体によってその軽い部分が異なることから、黄色いマークが付けられて、一目で分かるようになっています。 タイヤは高速で回転するので、遠心力で微妙な差により重力バランスに歪みを生じ、振動やハンドルが取られる原因になることもあります。 そのような運転時の不具合を防ぐために、ホイールとタイヤを組み上げる時にこの黄色いマークが役に立つのです。 というのも、タイヤと同じく、ホイールにも重い部分と軽い部分が存在。 ホイールの場合は空気を入れる「バルブ」を装着する部分があり、そこがホイールで一番重い部分となり、バルブの位置とタイヤの軽点(黄色い印)を合わせて組み上げることで、タイヤとホイールの重さのバランスが均一に近い状態になります。 さらにこの軽点マークはあくまで「静止時」の目安であるため、組み上げ後の厳密なバランスは「ホイールバランサー」で測定して確認されます。 このようにホイールとタイヤの重さのバランスをとることで、安定感のあるドライブを実現できるのです。 一方の赤いマークは「ユニフォミティマーク」と呼ばれるもので、タイヤの外径の長さが一番大きくなっている部分です。 タイヤは重さだけではなく、長さにおいても均一・真円ではなく、若干のゆがみがあり、外径が長い部分と短い部分があります。 ホイールも同様に、箇所によって外径に差があり、タイヤの外径が一番大きい部分とホイールの外径が一番小さい部分を合わせて組み上げることで、できる限り真円に近い形に整えることができます。 なお、ホイールの外径が一番小さい部分には「ボトムマーク」という白いマークが付いています。 しかしここで疑問なのが、「タイヤとホイールの重さが釣り合う組み方と、外径が釣り合う組み方は一致するのか?」ということです。 答えは「NO」で、基本的にはどちらも同時に一致させることはできず、どちらかを優先させなくてはなりません。 軽点かユニフォミティマークのどちらを優先させるかは業者の意向にもよりますが、たとえばユニフォミティマークで外径のバランスを優先するとしたら、ホイールに重りを装着することで重量のバランスを取ることができます。 またどちらかをピッタリ合わせるというわけでもなく、どちらもずらしてバランスの取るパターンもあり、気になる場合は業者に依頼する際に聞いてみるといいでしょう。 また、基本的にタイヤとホイールを組み上げるには、「タイヤチェンジャー」という専用の機械が必要なため、タイヤ専門店やカーディーラー、ガソリンスタンドで作業することになります。 そのため、タイヤに付いている黄色や赤いマークを目印として、我々一般ドライバーが何か行うということは基本的にないといえます。 ただ、タイヤチェンジャーを使わず自分の手で組み上げることを「手組み」といい、個人で絶対できないというわけではありません。 しかし、力が必要だったり慣れていないと傷をつけてしまったり、最低限の道具は必要だったりするため、プロに依頼した方がスムーズで確実でしょう。 なお、黄色や赤いマークは、タイヤが新品のときははっきりと確認できますが、使用していくうちに消えてしまい、見えなくなることが多いです。 また、軽点やユニフォミティマークはすべてのタイヤに付いているわけではなく、欧州のタイヤメーカーでは付いていないことも。 「見た目が気になるので消したい」という場合は、クリーナーを使用したりサンドペーパーでこすったりすれば消すことができます。 ※ ※ ※ 真円に見えるタイヤとホイールですが、実は重さや外径に微妙な差があります。 また、タイヤとホイールは適当な位置で組み上げているのではなく、実はきちんとバランスを考慮しているのです。
奥彩花