新規求職者数が増加する65歳以上「老後が不安です、赤字になりそう…」シニア無職夫婦世帯の「貯蓄・生活費」を一覧表でチェック
一般的に年金受給開始年齢は65歳です。ただ、昨今の物価上昇がが今年も続き、終わりのない値上げラッシュに65歳以降も仕事を続けるか悩んでいる方もいるでしょう。 【記事をナナメ読み】平均貯蓄額は?収支は赤字?シニア夫婦の「お金事情」を一覧表で確認 2023年12月に厚生労働省が公表した「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」のデータを見ると、2022年の65歳以上の新規求職者数は約71万人。2012年に対して2倍に増加しました。 直近10年のデータを見ても、すでに老後生活の長期化に伴い65歳以上の高齢者の労働人口が増加しているとわかります。 貯蓄額は勿論、厚生年金の受給額や家計収支は人それぞれ。それでも、同世代と比較して自分がどの位置にいるのかを把握しておくことは大切です。 今回は65歳以上の方の貯蓄や生活費、受給している年金月額がどれくらいなのか65歳以上の平均を確認していきます。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
65歳以上の平均貯蓄額は? 実態に近い中央値との差は「約700万円」
総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)2022年(令和4年)平均結果(二人以上の世帯)」によると、平均貯蓄額は2414万円で、老後2000万円を超えています。 ただし、貯蓄保有世帯の実態に近い中央値は1677万円。その差は約700万円ほどです。 平均貯蓄額とはいうものの、半数以上の世帯は2000万円に到達せず、約2割は貯蓄が500万円未満となっています。 65歳以上の実態としては貯蓄が心もとないという方も少なくないでしょう。
65~69歳の月の生活費はいくら?〈約4万円の赤字〉
では、65歳以上になると月の収支はどれくらいになるでしょうか。 総務省統計局「家計調査年報(家計収支編)2022年(令和4年)」より、二人以上世帯のうち65歳以上の無職世帯の家計収支を確認します。 ●【65~69歳】シニア無職・二人以上世帯の家計収支 ・実収入:27万7757円(うち社会保障給付21万423円) ・非消費支出:4万637円 ・消費支出:28万10円 ・月の収支:▲4万2889円 60歳代後半の月の収支は約4万円の赤字でした。物価高を考えると、さらに赤字が増えている可能性も考えられます。 上記の図表を見ると、70歳代前半になると約2万5000円、75歳以上では約1万5000円の赤字となっており、年代を重ねるごとに収入や支出は減っているものの、赤字なことに変わりはありません。 やはり仕事を辞めるまでにどれだけ貯蓄をするかが重要となるでしょう。