シャンソン化粧品が番狂わせ、ENEOSと共にセミファイナル進出【バスケ】
4Q試合をひっくり返したシャンソン化粧品
Wリーグプレーオフが高崎アリーナ(群馬県高崎市)でスタートした。ステップラダー方式のトーナメントで、3月30日にセミクォーターファイナル、31日にクォーターファイナルが行われ、シーズン上位2チームが待ち受けるセミファイナルを目指す。クォーターファイナルまでは一発勝負、セミファイナルからは3戦2先勝方式となる。30日のセミクォーターファイナルで、シャンソン化粧品がアイシンを、トヨタ紡織が日立ハイテクを破って、クォーターファイナルに進出。31日にそれぞれシーズン4位のトヨタ自動車、3位のENEOSと対戦した。 【動画】Wリーグプレーオフ 2023-2024勝ち上がり表をチェック クォーターファイナルは1試合目からいきなりアップセットが起きた。セミクォーターファイナルから勝ち上がったシャンソン化粧品が、試合終盤の逆転劇でトヨタ自動車から勝利をあげたのだ。試合は終始トヨタ自動車が優位に展開していた。前半にNo.15安間志織の3Pシュートで流れを作り、2桁の点差を奪うと、シャンソン化粧品が反撃を図るたびに、No.23山本麻衣、No.14平下愛佳らが3Pシュートなどでその流れを断ち切ってきた。 「フリースローでつながれてしまった」と大神雄子HCが試合後に語ったが、トヨタ自動車のアグレッシブなディフェンスは、反面、ファウルも多くなることもある。この試合も3Qには早々に相手にペナルティースローを与えてしまい、コツコツと点差を詰められた。一時18点差まで開いたものの、61-56とトヨタ自動車5点のリードで最終Qを迎えた。最終クォーターもNo.23山本の連続ドライブなどで10点差まで広げたが、そこからシャンソン化粧品がNo.45佐藤由璃果、No.1小池遥と連続して3Pシュートを決めると、一気にゲームのムードが変わる。そこから点の取り合いが続き、残り1分を切ったところでファストブレイクからNo.14吉田舞衣の3Pシュートが決まり80-79とついに逆転。さらに残り21秒でNo.1小池も3Pシュートを決めて勝利を決定づけた。必死に食い下がるトヨタ自動車をしのぎ切り、88-82とシャンソン化粧品が勝利。セミファイナル進出を決めた。 「試合を通して29本のフリースロー試投を取れたのは良かったと思います。しっかりとペイントアタックしようというのは言い続けていたので」とシャンソン化粧品の鵜澤潤HC。シャンソン化粧品は29本得たフリースローから22得点を稼いだ。また「(トヨタ自動車の勢いを止められずに敷いていた)ゾーン・ディフェンスからマンツーマンに切り替えたことで、チームにアグレッシブさが戻った」とゲームの流れが変わったポイントを説明した。キャブテンのNo.1小池は「相手ペースの時間が長かったですが、自分たちのバスケットをやり続けようと声を掛け合っていました。最後の最後は気持ちだと思うので」と苦しみながらも勝ちをつかんだゲームを振り返った。