中国ゲーム市場で「WoW」復活-ネットイースとブリザードが再提携
(ブルームバーグ): 中国のネットイース(網易)と米ブリザード・エンターテイメントは、中国でのゲーム配信で新たな合意に達した。世界最大のゲーム市場向けに「ワールド・オブ・ウォークラフト(WoW)」などのタイトルを復活させる。
ネットイースと米マイクロソフト傘下ブリザードの提携再開で、「スタークラフト」や「ディアブロ」、「ハースストーン」、「オーバーウォッチ」などが再び中国のプレーヤーに提供される。
ネットイースとアクティビジョン・ブリザードの子会社ブリザード・エンターテイメントは昨年1月、15年続いていた提携の契約更新を巡り、物別れに終わっていた。
中国人ゲーマーの嘆き広がる-ブリザードと契約終了で「WoW」ロス
これとは別に、マイクロソフトのゲーム部門とネットイースは、ネットイースの新作タイトルをマイクロソフトのゲーム機「Xbox」やその他のプラットフォームで展開する方向で検討することで合意した。両社が資料で発表した。
10日の香港市場でネットイースの株価は一時2.4%高。ブリザードのゲーム復活への思惑から9日も上げていた。
アクティビジョン・ブリザードは昨年10月、マイクロソフトに690億ドル(約10兆5000億円)の取引を通じ買収され、統合後の企業はゲームパブリッシャーとして、中国のテンセント・ホールディングス(騰訊)とソニーグループに次ぐ世界3位となった。
2008年に初めて結ばれ、19年に更新されたネットイースとブリザードの配信合意は、世界的なヒット作をネットイースに供給。ブリザードは世界最大のパソコン・モバイルゲーム市場への窓口を確保し、両社が恩恵にあずかっていた。
原題:‘Warcraft’ Returns to China as Blizzard and NetEase End Spat (1) (抜粋)
--取材協力:Cecilia D'Anastasio、Rob Golum.
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Sabrina Mao, Zheping Huang