武田薬、事業構造再編費用1400億円-人員の最適化で組織を簡素化
(ブルームバーグ): 武田薬品工業は9日、利益率目標を達成するため人員の最適化策などで組織を簡素化する取り組みを今期(2025年3月期)から開始すると発表した。一時的な事業構造再編費用として1400億円を同日公表の今期の業績予想に織り込んだ。
同時に開示した決算の参考資料によると、組織の階層を減らす一方で各層の責任範囲を拡大して機動力を向上させるほか、調達コストの削減やデジタル化、人工知能(AI)の活用で生産性改善を目指す。この取り組みを通じて、中期の目標として掲げるコア営業利益率「30%台前半から半ば」の達成につなげる。来期(26年3月期)以降は、同利益率を年1-2.5ポイント引き上げたい考えだ。
来期や27年3月期には事業構造再編費用は減少するとの見通しも示した。また、成長製品や新製品や為替のプラス影響などにより、今期の営業利益予想は前期(24年3月)比5.1%増の2250億円になると発表した。
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Junko Hayashi, Yuji Okada