運動は意志力を鍛える最高の方法
奇跡は自分のなかにある、だから生まれ変わりさえすれば、きっと人生の逆転劇を起こせるに違いない――。「やればできる!」と思考が変わる話題のベストセラーが日本に上陸。31歳、一度は人生をあきらめた著者が再起できたのは、古今東西の成功者たちが持つ「6つのマインド」にあった。3000冊を超える本を読み、抽出された「プラス思考」「決断力」「切実さ」「愚直さ」「謙虚さ」「根気」を武器に、一度しかない人生、「なりたい自分」になる方法を1冊に凝縮。新刊『たった一度でもすべてをかけたことがあるか』から成功につながるノウハウを紹介する。 ● 健康を管理するとは何か? 自分の健康と夢を叶える精神力のためにも、健康を管理する必要があります。いまのあなたの体の状態はどうでしょうか。 私が軍隊を除隊して勉強を始めたときは、運動をする余裕がありませんでした。前に勉強したことをすべて忘れてしまっていたので、勉強の時間が絶対的に足りなかったためです。睡眠時間を除いて、勉強ばかりしていました。ですが、国家公務員試験の面接で落とされると、「やればできる」という確信が揺らぎ、除隊した頃には固かった信念も、弱りつつありました。私は本能的に過去の失敗の経験を思い出し、恐ろしくなりました。 目標に向かう意志をまた燃え上がらせる何かが必要でした。そして、最も適切な方法を思いつきました。「運動」です。そのときから、私は必死に運動に打ち込みました。雨が降っても雪が降っても、毎日1時間は運動をしました。運動の利点は、汗を流して自分の体をいじめることです。運動することで感じる苦痛は、克服の対象となります。息を切らして走りながら汗だくになるたび、「この瞬間を頑張り抜くぞ」と心に誓いました。重いバーベルを持ち上げながら、もうやめたいと思ったとき、「やればできる」と叫びながら、もう一度持ち上げました。 体は正直です。1日でも運動をサボると、翌日は体が重くなって、頭もぼんやりしてきます。逆に休まず体を鍛えれば、体力がつき、自信とバイタリティが生まれます。加えて、運動は脳にもよい影響をもたらします。 ハーバード大学医学大学院のジョン・レイティ準教授はこう述べています。 「元来、体は動かすようにできている。体を動かせば、脳も一緒に動くようになる。学習と記憶の能力は、人間の祖先が食糧を探すときに頼っていた運動能力とともに進化した。だから脳にしみれば、体が動かないなら学習する必要もないと感じるのだ」 私は自分の経験から、自信を持って言うことができます。運動は意志力を鍛える最高の方法だ、と。運動を毎日1時間続けたため、私は面接で落とされてからも、多くの人が苦しむ長いスランプに陥ることはありませんでした。むしろ、自分に対する信頼感と自信でいっぱいになったのです。 (本記事は、『たった一度でもすべてをかけたことがあるか』から抜粋、一部編集したものです)
チョン・ソンミン