北朝鮮が新型ロケット砲配備へ 対ロシア輸出の可能性も
北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党総書記は10日、新型の多連装ロケット砲の発射実験を視察した。国営の朝鮮中央通信が11日、報じた。軌道を制御するシステムを導入したとしており、今年から26年にかけて朝鮮人民軍に配備されるという。北朝鮮がこのロケット砲をロシアに輸出する可能性も指摘されている。 【写真】北朝鮮が軍事パレード 中露高官も出席 新型ドローンなど披露 新型の多連装ロケット砲は砲弾が240ミリ口径。同通信は今年2月、ロケット砲を開発した国防科学院が発射実験を実施したと報じていた。有事の際にソウル首都圏を攻撃する主力兵器として想定されている。同通信は、10日の実験で発射された8発の砲弾が目標に命中したとしており、精度の向上をアピールした形だ。 金総書記は10日、「国防経済事業にさらに大きな拍車をかけるための方法を討議し、重要な課題と方向を提示した」という。聯合ニュースは11日、一連の砲弾開発が、ロシアによるウクライナ侵攻を契機に「軍需産業を通じ、経済的利益を上げる意図もありそうだ」と指摘した。【ソウル福岡静哉】