アルビオン23年12月期は“体質改善”が着実に進行し増収増益 ベースメイクが過去最高売り上げ
「ポール & ジョー ボーテ」は、化粧下地の競争激化が響き、これまで実績を押し上げてきた化粧下地“ファンデーション プライマー”が苦戦した。「プライマーはこれからも主力商品であるが、改めてプライマーの魅力について見直すことができた。個性をもっと生かしながら、積極的に新商品の計画やプロモーションを実施していく」と、9月に“モイスチュアライジング ファンデーション プライマー”のリニューアル発売を予定する。「『ポール & ジョー ボーテ』は決して“かわいい”だけのブランドではない。幅広い層のお客さまに向けて商品の魅力を丁寧にアピールしながら、ブランド全体を盛り上げていきたい」と述べる。
「アルビオン」は、日本国内免税店が20億円の売り上げ規模まで伸びたものの、中国市場や韓国市場の落ち込みをカバーするまでには至らなかった。「これから大切なのは各市場で『アルビオン』の知名度を高めることだ。国によって百貨店や直営店の出店も検討する。今年は韓国、香港、台湾、東南アジアなどをまわり、現地の人たちと一緒に戦略を考えていきたい」と話す。年内には「アルビオン」のグローバル商品をデビューさせる方針。なお、「アルビオン」を代表する化粧水“薬用スキンコンディショナー エッセンシャル(以下、スキコン)”は今年、誕生50周年を迎える。1年を通じて国内でイベント施策や限定キットなどアニバーサリー企画を用意し、タッチポイントを拡大しながら周年を盛り上げていく。
小林社長は「高級化粧品の商品開発は、過去の成功を忘れる、過去の成功を“壊す”ことが大切ではないかと思う。過去の成功に酔うことなく、今までの市場にないもの、業界の常識ではできないと思っていたものを作れるように挑戦を続けていきたい。生意気な言い方にはなるが、他の会社の皆さまがマネをしたくなるようなモノづくりをしていきたい」と力強く語った。