渋野日向子の最新セッティング 1Wシャフトに若干の“硬さ”の味付け
「先週まで使っていたシャフトは若干硬くて、自分が打ちたい右に出すドローっていうのが全然出ていなかった。いままで使っていた、ちょっと軟らかめの返ってくるような、シャフトを使って振れるような、ドローが打てるようなシャフトに戻そうと」。渋野は今季2度目の大幅チェンジの理由をそう述べていた。 そのスイッチが功を奏したのか、渋野はまるで別人のように成績を出し始める。全米女子オープンでは優勝争いを演じて単独2位に入るなど、直近の2週前「ダウ選手権」までの5試合でトップ10が2回。シャフトはただ元に戻しただけでなく、ドライバー、アイアンともに若干の軟らかさを加えたのも特徴だ。 フジクラの関係者は次のように明かす。「ドライバーは過去に使っていた『スピーダーエボリューション6』や『24ベンタス』も渡しましたが、最終的に『NXグリーン』に落ち着いた様子です。全体的に軟らかいものがいいということで、長く使っていた5Sではなく5SRになりました。アイアンに関しては80のSとRの両方を渡しましたが、Rがハマったようです」
そして今週の「エビアン選手権」を前にして、さらに微調整を施した。「見た目は変わらないですけど、ちょっと硬め。しっかり目になったかなっていう感じです」(渋野)と、ドライバーのシャフトを0.5インチチップカット。戻したシャフトで振れるようになってきたことで、ほんの少し安定感を加えた形だ。「メジャーでトップ10に連続で入れたのはすごく大きいことだけど、その間の試合も、もうちょっとできる部分はあると感じていました。まだ100%上手くいっている感覚ではないから」という状態をさらに上げていきたい。 もちろんシャフトだけが理由ではないにせよ、今季は成績の浮き沈みとシャフトの変化が見事に符合している。今回のほんの少しの味付け(チップカット)が吉と出るか。
<渋野日向子の14本> ドライバー:ピン G430 LST(9度) シャフト:藤倉コンポジット スピーダーNXグリーン 5SR フェアウェイウッド:ピン G430 LST(3番15度) シャフト:藤倉コンポジット スピーダーNXグリーン 5SR ユーティリティ:ダンロップ スリクソン ZX Mk-II(3番19度、4番22度、5番25度) シャフト:グラファイトデザイン ツアーAD HY-75 フレックスR アイアン:ピン i230(6番~W) シャフト:藤倉コンポジット MCI メタルコンポジット80R ウェッジ:ピン GLIDE(グライド)3.0 SS(50、54、58度) シャフト:トゥルーテンパー ダイナミックゴールド 95(S200) パター:2023 ANSER(アンサー)2D ボール:タイトリスト PRO(プロ)V1x