米国のTikTokコンテンツ制作者、他社への切り替えを要請
Seher Dareen [7日 ロイター] - 米連邦高裁が6日に中国系動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」の米国内での利用禁止につながる規制を盛り込んだ新法を合憲と判断したことを受け、米国内のTikTokコンテンツ制作者はフォロワーに対して米メタ・プラットフォームズ傘下のインスタグラムやアルファベット傘下のグーグルなど別のプラットフォームでコンテンツを利用するように求めている。 新法は、TikTokを運営する中国企業の字節跳動(バイトダンス)が米国事業を売却しなければ、来年1月19日に米国内でのアプリの利用を禁止する内容。米議会は米消費者の個人情報が中国側に流出することを懸念しており、法案を可決した。 民主党を支持するインフルエンサーのクリス・マウレイ氏はロイターに対して「私が制作したコンテンツの多くが消失する可能性があることを初めて実感した」と言及。同氏はTikTokのフォロワーを約47万人抱えており「中小企業やクリエイターにとって(TikTokの禁止が)経済的観点から、いかに多くの損失をもたらすかを巡って、十分に議論が尽くされていなかったと思う」と語った。 ライフスタイルの動画をTikTokに配信し、約130万人のフォロワーを抱えるクリエイターのクリス・バーケット氏は投稿した動画で「米国内でこのアプリが長く続くとは思わない」と語り、フォロワーにインスタグラム、X(旧ツイッター)、スレッズなどのプラットフォームに切り替えるよう呼びかけた。 「スナイピングフォードム」のユーザーネームでグルメや旅行のコンテンツを制作し、約89万8000人のフォロワーを持つクリエイターは「自分たちのコミュニティーを構築するのに長い年月を費やしてきた」と指摘。TikTokのサービスが早急に打ち切られるとは思わないと話したが、フォロワーには自分のコンテンツをインスタグラムで視聴するよう伝えた