【ソフトバンク】モイネロ「プレミア12」開幕戦の登板回避へ キューバ戦略変更が理由か
鉄腕、いざ台湾へ出陣――。ソフトバンクのリバン・モイネロ投手(28)が6日に荷物整理とコンディション調整のため、みずほペイペイドームを訪れた。日本シリーズ終戦から3日。約3時間の滞在を経て、大きなトランクケースを両手に出てきた左腕は日本語で「台湾、行って来るね。また台湾でね!」と愛きょうを振りまき、本拠地を後にした。 モイネロは今月13日に開幕する「プレミア12」のキューバ代表に選出されている。ナショナルチームでも今大会から先発を担う左腕。今季はホークスで先発に転向して11勝を挙げ、防御率1・88で最優秀防御率のタイトルも獲得した。キューバ代表首脳陣から早々に「エース」を託されると、内々に開幕投手を通達されていた。 野球が国技のキューバにとって、国際大会は国威発揚の絶好の機会。それだけに選手らの鼻息も荒い。キューバは世界ランキング1位の日本と同じB組。モイネロは、上位2チームが駒を進めるスーパーラウンド進出のカギを握るドミニカ共和国との開幕戦を託されるはずだった。だが、この日までに同戦の先発回避が確定的になったことが判明。先発転向1年目にレギュラーシーズン163イニングを投げ、日本シリーズまで戦い抜いたモイネロの肉体的な負担が懸念されたが、内情はキューバ代表の戦略変更が要因とみられる。 鷹への忠誠心とキューバへの愛国心に満ちあふれる左腕は改めて「僕のシーズンは長い。まだまだね」と腕を回し、気合を入れ直した。オープニングラウンドでの日本戦については「投げないはずだよ」と明かし、韓国、台湾、豪州戦のいずれかに登板する見込みだ。 この日、球場を訪れたチーム関係者の間からは「そうか、モイネロはまだ終わってないのか」「まだ投げるのか…。それであんなに(トレーニングを)やってるのか…」と感嘆の声が相次いだ。年々、故障を不安視する声も聞かれなくなってきたモイネロ。鉄腕ゆえのすごみが増している――。
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