バスタブにペットボトルを入れてお湯をかさ増しする母。本当に節約効果はあるのでしょうか?
湯船にお湯をためて入浴する場合、多くのお湯を使うため、水道光熱費が心配な方もいるでしょう。そのようなお悩みに対し、ペットボトルを使って湯をかさ増しするという方法もあります。 本記事では、ペットボトルで湯のかさ増しをした場合、どのくらい節約効果が得られるのか検証します。 ▼「シャワーだけ」vs「お湯をためる」1人暮らしはどっちがお得? それぞれの水道代・ガス代を比較
ペットボトルでかさ増しした場合、いくら節約になる?
ペットボトルを入れずに浴槽にお湯をためた場合にかかる費用と、ペットボトルを入れてかさ増しした場合にかかる費用について比較します。 ■かさ増ししない場合 初めに、浴槽にお湯を200リットル入れた場合にかかる費用を計算します。水道料金は、東京水道局の「よくある質問」より1リットルあたりの単価を0.24円とすると、1回あたりの水道代は約48円です。 また、ガス代の計算方法は以下の通りです。 ・上昇温度×水量÷(熱効率×発熱量)×基準単位料金(円/立方メートル) 水温を20度から40度、熱効率や発熱量については省エネタイプでない給湯器と仮定します。さらに単位料金は、一般家庭にて30立方メートルを使用している場合として計算します。 上記を計算式に当てはめると、以下の通りです。 ・20×200÷(0.8×10750)×130.46=約61円 水道代とガス代を合計すると、約48円+約61円なので約109円となります。 ■ペットボトルでかさ増しした場合 上記と浴室の設備は同じと考え、2リットルサイズのペットボトル10本に水を入れて、かさ増ししたと仮定します。2リットルサイズに全量水を入れて湯船に入れた場合には、2リットル分のかさ増しになり、その分のお湯を節約できます。 そのため、ペットボトル10本を入れる場合には20リットル分を節約できる計算になります。つまり、湯船に入れるお湯は200リットルから20リットル引いて、180リットルとなります。この場合の水道代は、180×0.24=約43円です。 ガス代は、前述の計算式に当てはめた場合、以下のようになります。 ・20×180÷(0.8×10750)×130.46=約55円 以上を合計すると、約43円+約55円で約98円となり、かさ増ししない場合よりも1回あたりの費用が約11円安くなる可能性があります。1回あたりは小さな金額でも、月で見ると約330円、年間で見ると約4015円となります。 なお、かさ増しする場合には、ペットボトルの中の水が冷えていると湯船のお湯の温度を下げてしまうおそれがあるので、入れる水の温度にも注意が必要です。また、何度もペットボトルの水を入れ替えていると、かえって費用がかかってしまうおそれもあるため、繰り返し利用することも検討しましょう。