ホタテ水着の踊り子? お尻で割り箸折り? 熱海・湯河原・小田原発の大注目バンド「柳家睦とラットボーンズ」とは何者?
■神奈川県の「秘境」、湯河原、箱根、熱海で生まれた"温泉サウンド" ――怒髪天の増子さんはラットボーンズを「シンナー吸い過ぎたサザンオールスターズ」「横浜を乗り過ごしたクレイジーケンバンド」と呼んでいますね。歌謡曲的な大衆性を持ちながら、独自のロックや多様な音楽へのアプローチも持っているところが、どちらのバンドとも近いものを感じます。影響はあるんですか? 柳家 もちろん。大衆性は大事にしているし。同じ神奈川県のバンドだからね。 ――柳家さんは神奈川出身なんですね。 柳家 そう。サウンドとしてくくると、横須賀、横浜サウンドの横山さん、茅ヶ崎、湘南のサザン、僕は湯河原だから、湯河原、箱根、熱海の温泉サウンド! ――温泉サウンド(笑)。同じ神奈川でも、横浜、湘南のオシャレなイメージとはかけ離れてますね。 柳家 湯河原は神奈川だと思われてないし(笑)。でも甘酸っぱい青春の時代って、暴走族だって部活やってたって、誰にでもあるじゃないですか。そこをどうアレンジするかですよね。 もっというと俺は芸者置屋の息子で、熱海で生まれて湯河原で育ったみたいなところがあって、いわゆる温泉地育ちなんですよ。温泉地って外から見たら"秘境"みたいなところがあるから、そのイメージは面白いなと。 ――ラットボーンズの「温泉街の一座」というキャラはそこがルーツなんですね。 柳家 一座のイメージとしては、寅さんとか、流れ者の踊り子たちがマイクロバスで旅するようなジプシー感とか、イージーライダー的なフリーダムな感じ。できればそこに表参道のおしゃれ感とかを合わせたかったんだけど、「熱海秘宝館」みたいな歌を歌ったら、もうどっぷり温泉サウンドですね(笑)。 ●柳家睦(やなぎや・むつみ) "レベル歌謡ミュージック"の第一人者としてたった一人で業界を牽引する唯一無二の存在。サイコビリーバンド「バトル・オブ・ニンジャマンズ」のボーカリストを経て、現在は「柳家睦とラットボーンズ」として精力的に活動中。 柳家睦とラットボーンズ billboard LIVE YOKOHAMA 6月21日(金)18:00~/21:00~ ほか、LIVE情報は公式サイトにて【】 公式X【@ninjamanztokyo】 取材・文/明知真理子 撮影/グレート・ザ・歌舞伎町