「あんまり心配していない」 丸山茂樹監督から“百戦錬磨”松山英樹への信頼
◇パリ五輪 男子 事前(30日)◇ル・ゴルフ・ナショナル(フランス)◇7174yd(パー71) 【画像】めっちゃ強そうなチームアメリカ 開幕2日前の練習ラウンドを見守った日本代表の丸山茂樹監督は「きょうはちょっと(ショットが)ブレていたけど、そこはあんまり心配していないかな」と話し、松山英樹への信頼を口にした。 アウト9ホールの練習ラウンドでは、スタート前のドライビングレンジからコミュニケーションを重ね、コースではアプローチについて松山の質問に答える場面もあった。「場を盛り上げたり、少しでも選手がやりやすい環境づくりが仕事だと思っている。あとは大事なところで質問された時に迷わず明確に答えること。それはリオの時から変わらず崩さず」。オリンピック3大会連続で日本代表をサポートして貫いてきた部分を強調する。
ショットに関して気になったことは松山と二人三脚で戦う黒宮幹仁コーチに伝えるのも、あくまでチームのペースで準備を進められるようにとの配慮だ。 「上から打ちたくなるようなアドレスを取ったりしている。ちょっと“名残”があるのかな」。直近の試合はスコットランドで風の中のプレーが続き、低い球を求められるシチュエーションも多かった。適応しようとして、スイングのバランスが崩れそうになることはある。「百戦錬磨でやってきているから、2人で話し合って、うまいことバランスを戻してくるんじゃないかと信じたいですね」
松山が2月のPGAツアー「ザ・ジェネシス招待」で3年ぶりの優勝を飾って2大会連続の五輪切符を引き寄せた一方、中島啓太は3月の欧州ツアー「ヒーローインディアンオープン」を制して2枠目に食い込んだ。 初出場の24歳を「日本代表として(五輪に)初めて来ている。やっぱり、そこら辺のプレッシャーは感じるんじゃないかな」と思いやった上で「違う大陸で勝って、それなりの結果を出してきている」と海外での経験値を評価している。
「傍から見ていたら、十分メダルが獲れる選手であることは間違いない2人。(確率が)高いとか低いとかは言えないけど、チャンスは確実にあると思います」。監督はどっしり構え、期待を込めて送り出す。(フランス・ギュイヤンクール/亀山泰宏)