<ボクシング>村田、マカオ決戦の相手は世界挑戦経験者
ロンドン五輪ミドル級金メダリスト、村田諒太のプロ3戦目は、来月22日にマカオのカジノホテルで行われるが、その対戦相手が10日、世界挑戦経験のある難敵に決定した。 美人すぎるボクサーに強烈ヤジ「ボクシングなんか辞めろ」
■プロ3戦目の相手は世界挑戦経験者 ブラジルのカルロス・ナシメントで戦績は29勝23KO3敗。40歳のベテランボクサーだが、07年にWBO世界スーパーウエルター級王者、セルゲイ・ジンジルク(ウクライナ)に世界挑戦。11回にKO負けをしたが、その後、WBCラテン・スーパーウエルター級王座を獲得している。10年には、WBAインターコンチネンタル、ミドル級のベルトをかけて現WBA世界暫定ミドル級王者、マーティン・マレーと対戦。3回にTKO負けしたが、再起してからは4連勝中。その豊富なキャリアは厄介だ。 「トップランク社が、対戦相手として推薦してきた5人の中の1人で、上手さを持ったベテラン。ディフェンスが上手い。強引なプレッシャーは村田の持ち味だが、ジャブから崩すボクシングをしないと攻略は難しい」とは帝拳プロモーションの本田明彦代表。試合を組んだ世界的なプロモーターであるトップランク社のボブ・アラム氏は「無駄な試合はできない」と、プロ3戦目の村田に強敵を推薦してきた理由を説明したという。 ■厳しい相手だがKOで勝ちたい 村田は、この日、帝拳ジムに来て、初めて対戦相手の名前を教えられた。 「ミドル級には、わんさかと強豪がいます。でも、世界ではプロモーターにメリットがないとなかなかチャンスをもらえないんですよ。今聞いたばかりで(笑)映像は見ていないですが、戦績を見る限りキャリアがあるし厳しい相手でしょう。挑戦する気持ちですが、プロとして人に見られる限りKOで勝ちたい。狙っていきますよ。見ている人に『この選手にここまでやれるなら(世界の)可能性はあるよな』と思わせたいですね。負けたら、そこまでの選手ってことですが、KOばかりを狙って負けては意味がありません。この前の試合では、ジャブの重要さを思い知りました。プロではガードで圧力をかけて一発狙っても当たらないんです。ジャブで主導権を握れるボクシングを身につけていきたい」 クレバーさがにじみ出てくるようなコメント。現在、村田は世界ランキング17位だが、ボクシング界において15位以下は世界ランカーとは呼ばない。それでも世界挑戦経験者を力の差をみせつけて破れば世界ランクは上がる。