モニターオーディオ、ハイクラススピーカー「Goldシリーズ」が第6世代に刷新。新たな金属振動板技術を採用
ナスペックは、同社取り扱いブランドMonitor Audio(モニターオーディオ)から、上級スピーカーシステム “Goldシリーズ” の第6世代モデル「Gold 6Gシリーズ」を、11月1日(金)に発売する。ラインナップおよび販売価格は下記の通り(すべて税込)。いずれも仕上げはマカッサル・ウッド、ハイグロス・ブラック、サテンホワイトの3種類を用意する。 ・3ウェイ・バスレフ/フロア型「GOLD 500-6G」:1,023,000円/ペア ・3ウェイ・バスレフ/フロア型「GOLD 300-6G」:803,000円/ペア ・3ウェイ・バスレフ/ブックシェルフ型「GOLD 100-6G」:583,000円/ペア ・2ウェイ・バスレフ/ブックシェルフ型「GOLD 50-6G」:357,000円/ペア ・3ウェイ・密閉型/センタースピーカー「GOLD C250-6G」:346,500円/1台 ・2ウェイ・バスレフ型「GOLD On Wall-6G」:214,500円/1台 ブランド本国のイギリスで初代Goldシリーズが発売されてから36年、第5世代モデルの国内販売から5年を経て、“Platinumシリーズ” に次ぐモニターオーディオの上級スピーカーが第6世代に刷新。トゥイーターをはじめとするドライバーユニットに、フラグシップ・スピーカー「HYPHN(ハイフン)」や上位モデルPlatinumシリーズの技術を投入し、卓越した音質を提供するとアピールしている。 高域再生用に、ハイルドライバー型トゥイーター「MPD III(Micro Pleated Diaphragm 3rd Generation)トランスデューサー」を搭載。上位モデルのノウハウを元に改良を施したとのことで、再生帯域は前世代を上回る60kHz以上まで拡張した。 コーンの放射面を正方形とすることで、水平と垂直の両方向で均等に音を広げて音場特性を向上。またリアボリュームとウェーブガイドの最適化も行い、一貫性、明瞭性、精度に優れる高周波サウンドを提供するとしている。 中域および低域を担うドライバーユニットの振動板には、新たな金属コーン技術 “HDT(ヘキサゴナル・ダイアフラム・テクノロジー)” を採用する。上位モデルに搭載される「RDT IIIコーン」の設計に基づき、振動板上に六角形のパターンを非対称に配置。この構造により、「Silver 7Gシリーズ」の「RST IIコーン」と比較して、共振周波数を10%向上させた。 さらに振動板素材にはC-CAM(セラミック・コーテッド・アルミニウム/マグネシウム合金)を採用し、剛性と耐久性を強化。この「HDT C-CAM コーン」は、ブランドが開発してきたコーンの中でも最も強力で、精密な動作が可能だという。 このHDT C-CAMコーンに加え、各ドライバーユニットには帯域ごとに異なる最適化を実施。ウーファーにはFEA(有限要素解析)に基づき設計されたエッジとダンパー、より長いボイスコイルを採用し、リニアリティの改善と低域の歪み低減を実現。よりクリアで迫力ある低音を追求した。 またユニットを鋳造アルミニウム製の軽量シャーシにしっかりと固定してスムーズな空気の流れを確保。そしてキャビネット背面に「スルーボルト」で固定することで、全体的な強度を高めつつ、低歪でダイナミックな低音を完全にコントロールされた状態で再生するとしている。 ミッドレンジユニットは、音の広がりや定位に優れた76mmの小口径を採用。コーンのブレークアップ(音の歪み)はクロスオーバー周波数よりはるか上の帯域で発生するため、結果的にトゥイーターとの繋がりを滑らかにしている。 また、専用のスチール製エンクロージャーに収めることで、音響性能を発揮するために必要な内部容積を確保しつつ、低域との干渉を防止。よりクリーンで精密、かつ詳細な音を再現できるという。 クロスオーバー回路には高品質のコンデンサーを使用し、各ドライバーユニットに最大限スムーズでクリアな音声信号を届けられるよう、音響チームによって何百時間ものリスニングテストが重ねられた。「価格が2倍から3倍するスピーカーで期待されるような、純度の高い音質と優れたパフォーマンス」を実現するように設計したとのこと。 キャビネットは、ドライバーの性能を引き出すことを第一に、可能な限り頑丈な構造を追求。素材には、人工木材「Macassar(マカッサル)材」を採用した。これは本物の黒檀(エボニー)を思わせる品質と光沢を兼ね備えるだけでなく、黒檀を用いた従来の製造方法と比較して、二酸化炭素排出量も大幅に削減できるそうだ。 ドライバーバッフルやトリムパーツは、アルミニウムを精密加工し、陽極酸化処理を実施。細部にいたるまで徹底的に品質にこだわることで、木目調や塗装仕上げのキャビネットに、上品なアクセントを添えている。 フロア型モデルには、スチール製の補強材を備えたキャストアルミニウム製のアウトリガーアセンブリーが同梱。4か所に配置されたマグネット式のスピンディスクを外すと高さ調整用ネジがあらわれ、スピーカー本体を持ち上げずとも簡単に高さを調整できる。スパイク受けが設置できない場合を考慮してスパイクの取り外しにも対応。ラバーフィートベースとスパイクベースのどちらかを選択できる。 本シリーズの最上位モデルにあたるフロア型モデル「GOLD 500-6G」は、203mm HDT C-CAM Bass ドライバー2基、76mm HDT C-CAM Mid ドライバー1基、MPD IIIトランスデューサー1基による3ウェイ・バスレフ型。周波数特性は25Hz - 60kHzで、能率は88.5dB(2.83v@1m)、インピーダンスは4Ω、1台あたりの外形寸法/質量は、383W×1155H×475Dmm/26.5kg。 同じくフロア型の「GOLD 300-6G」は、152mm HDT C-CAM Bass ドライバー2基、76mm HDT C-CAM Mid ドライバー1基、MPD IIIトランスデューサー1基の3ウェイ・バスレフ型。周波数特性は28Hz - 60kHzで、能率は88dB(2.83v@1m)、インピーダンスは4Ω、外形寸法/質量は339W×1098H×463Dmm/21.2kg。 「GOLD 100-6G」は、ブランドでは初という3ウェイ・バスレフ型のブックシェルフスピーカー。203mm HDT C-CAM Bass ドライバー1基、76mm HDT C-CAM Mid ドライバー1基、MPD IIIトランスデューサー1基を搭載。周波数特性は32Hz - 60kHzで、能率は86.5dB(2.83v@1m)、インピーダンスは4Ω、外形寸法/質量は230W×447.7H×357.3Dmm/14kg。 「GOLD 50-6G」は、152mm HDT C-CAM Bass Mid ドライバー1基、MPD IIIトランスデューサー1基を搭載する2ウェイ・バスレフ型ブックシェルフスピーカー。周波数特性は44Hz - 60kHzで、能率は85dB(2.83v@1m)、インピーダンスは4Ω、外形寸法/質量は185W×320H×330Dmm/8.5kg。 3ウェイ・密閉型のセンタースピーカー「GOLD C250-6G」は、152mm HDT C-CAM Bass ドライバー2基、76mm HDT C-CAM Mid ドライバー1基、MPD IIIトランスデューサー1基を搭載。周波数特性は54Hz - 60kHzで、能率は87.5dB(2.83v@1m)、インピーダンスは4Ω、外形寸法/質量は537W×205H×335Dmm/15.3kg。 「GOLD On Wall-6G」は、壁掛けやリア、サイドチャンネルのサラウンドスピーカーとしての使用を想定したスリムな2ウェイ・バスレフ型。152mm HDT C-CAM Bass Midドライバーを1基、MPD IIIトランスデューサーを1基搭載する。周波数特性は38Hz - 60kHzで、能率は88dB(2.83v@1m)、インピーダンスは4Ω。外形寸法/質量は300W×465H×124.2Dmm/9kg。
編集部:松永達矢