「やっぱり柿もか」カメムシ被害に悩まされる中… 秋の風物詩・干し柿づくりが始まる 気象条件に恵まれず扇風機を回しながら作業も 島根県松江市
日本海テレビ
島根県松江市東出雲町の畑地区で伝統の干し柿づくりが始まりました。今年は、猛暑やカメムシ、さらに気温や湿気も秋の風物詩に影響を与えています。 曇り空の下、ひときわ輝く、オレンジ色の玉。松江市東出雲町の畑地区では、17件の農家が秋の風物詩である干し柿を作っていて、今年も10月後半から、作業が始まっています。柿農家として3代続く、森廣紀元さんの作業場でも、11月6日朝から4人がかりで西条柿の皮をむく作業が行われていました。 今年は夏の猛暑が続き、皮の一部が日焼けして色むらが出るなどしましたが、もっとも悩まされたのはカメムシの被害だといいます。カメムシが実について、果汁を吸うと黒くなって跡が残ってしまいます。 森廣紀元さん 「皮を向いてみたらカメムシの跡だということが分かって、ちょっとびっくりしました。コメとか梨とか、みかんとか今年は全国的に多いということは聞いたんですけど、やっぱり柿もかというふうに思いました」 例年に比べ多くの柿が収穫できたため、状態の良い柿を選んで、約1万5000個の干し柿を作る予定です。今年は11月に入っても温かい日が多く、雨も続いたため、おいしい干し柿づくりの条件といわれている「乾いた空気と冷たい風」に恵まれませんでした。そのため、作業場には何台もの扇風機を置き、柿の実を乾かしていました。 森廣紀元さん 「扇風機を回しているけども湿度、雨には勝てませんね。天候がよい天気になるように祈りながら作業を進めてるんですけどね」 11月7日は暦の上では冬の始まりとされる「立冬」。本格的な寒さを待ち望みながら作業は続きます。