大手ゲームメーカー7社で分かれた明暗。『桃鉄』コナミは過去最高、『FF』頼みのスクエニetc.
セガサミーホールディングス パチスロは好調もゲームが苦戦!?
セガサミーは、パチスロ中心の遊技機部門は好調ながら、セガがメインのエンタテイメントコンテンツ事業が「新作タイトルの一部軟調により」前年同期比52.5%の減益。 年末商戦タイトルは『ソニックスーパースターズ』(2023年10月)、『龍が如く7外伝 名を消した男』(2023年11月)、『ペルソナ5 タクティカ』(2023年11月)などがありましたが、いずれも大ヒットとはいかず。ただ、2024年1月発売のハワイを舞台にした『龍が如く8』は、シリーズ最速で全世界累計販売100万本を突破したとのこと。セガの巻き返しが始まるでしょうか?
コーエーテクモホールディングス 投資とゲームの二刀流!
パッケージ分野では既存タイトルのリピート販売が中心だったコーエーテクモ。目立った新作タイトルがなく、スマホゲームの販売開始に伴う販売手数料、広告宣伝費、外注費の増加により、営業利益は203億1600万円(前年同期比11.7%減)でした。 しかし特筆すべきは、純利益が80%増の242億8300万円となったこと。これは営業外で有価証券売却益を計上したためで、投資の名人として知られている襟川恵子会長の手腕を称える声がSNSでも数多く上がっていました。本業のゲームでは『仁王』スタッフによるオープンワールドアクションRPG『Rise of the Ronin』(2024年3月発売)に、海外から熱い視線が集まっています。 以上、大手ゲーム会社の第3四半期決算を駆け足で見てきました。そのほか、ソニーはゲーム&ネットワークサービス分野について「主に販売台数減少によるハードウェアの減収により11月時点の見通しを下回る見込み」と発表。PS5に減速感が見られます。 DeNAやGREEなどソーシャルゲームを柱とする企業は苦戦、セガのゲームセンター事業を買収し、「GiGO(ギーゴ)」というブランド名で展開しているGENDA(ジェンダ)は好調など、アフターコロナにあってゲーム界にも新たな動きが出てきています。 <文/卯月 鮎> ―[絶対夢中★ゲーム&アプリ週報]― 【卯月鮎】 ゲーム雑誌・アニメ雑誌の編集を経て独立。ゲーム紹介やコラム、書評を中心にフリーで活動している。雑誌連載をまとめた著作『はじめてのファミコン~なつかしゲーム子ども実験室~』(マイクロマガジン社)はゲーム実況の先駆けという声も
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