大手ゲームメーカー7社で分かれた明暗。『桃鉄』コナミは過去最高、『FF』頼みのスクエニetc.
バンダイナムコホールディングス 新作オンラインRPGが絶不調!?
バンダイナムコホールディングスの2024年3月期 第3四半期決算は、売上高は過去最高だったものの、デジタル事業(ゲーム部門)で今期投入した「新作オンラインゲーム等に関わる評価損」などにより、経常利益が前年同期比23%減の896億円(2023年4月~12月)。通期(2023年4月~2024年3月)の経常利益も下方修正しています。 長年開発してきた完全新作オンラインRPG『ブループロトコル』(PC版2023年6月、PS5・XboxX/S版2023年12月)の不振が響いているのでは? との憶測がSNSで多くなされています。 ただ、ガシャポンやカードなどトイホビー事業は引き続き好調。映画『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』(2024年1月公開)が、『ガンダム』シリーズ最高興行収入を塗り替えるなど、明るいニュースも出てきています。
スクウェア・エニックス 国民的RPGブランド頼みも……
スクウェア・エニックスの第3四半期決算は、売上高前年同期比0.8%増、経常利益は19.5%減(2023年4月~12月)と減益。累計期間内に『ファイナルファンタジーXVI』(2023年6月)、『ドラゴンクエストモンスターズ3 魔族の王子とエルフの旅』(2023年12月)を発売しましたが、わずかな増収にとどまりました。 スマホタイトルでは『ドラゴンクエスト チャンピオンズ』(2023年6月)、『ファイナルファンタジーVII EVER CRISIS』(2023年9月)などのサービスが始まったものの、「既存タイトルの弱含み等」で減収となっています。 昨年は『シノアリス』『ドラゴンクエスト ダイの大冒険 魂の絆』を筆頭にスマホゲームのサービス終了が相次いだスクウェア・エニックス。2024年は『ファイナルファンタジーVII リバース』がどこまで盛り上がるか注目です。
コナミグループ もはや年末の定番『桃鉄』が100万本超え
コナミの第3四半期決算は、経常利益が前年同期比60.3%増と好調(2023年4月~12月)。売上高、最終利益ともに過去最高を更新しています。35周年を迎えた国民的ボードゲームの最新作『桃太郎電鉄ワールド ~地球は希望でまわってる!~』(2023年11月)が累計出荷100万本を突破。一時休眠していた『桃鉄』シリーズが、年末商戦の定番として鮮やかに蘇りました。ほかにアミューズメント事業、ゲーミング&システム事業、スポーツ事業も前年を上回っています。